「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

畜産農家は悪臭源??

2006年02月26日 | 田舎暮らし
 田舎暮らしをしているということで、農業、中山間絡みの話題のテープが時々回ってくる。こちらも話の内容についつい引き込まれてしまったり、自分の住む地域でのヒントになるようなこともあったりするので、仕事をしていても楽しく興味深いことが多い。(チェックをしていると、中には「圃場」を「補助」だと思ってしまうような人も皆無ではないから、正確な仕上がりにもかなり貢献しているに違いないと思う)

 先日は某農業関係の会議の中に、農作業等に伴う騒音、においに対する苦情という話題が登場して、思わずしゃべっている酪農家の言葉に拍手をおくりたい気分になった。牛や豚を飼育している所が臭いというなら、豚カツ屋や焼き鳥屋が臭いのか?! 生きている牛や豚が臭くて、死んだ牛や豚を料理するにおいが「おいしそうないいにおい」というのは、本当にあまりに身勝手な話だと思う。

 以前、羊を飼っていたとき、産直で愛知県のかたに買っていただいていた。一度、お子さん連れで羊を引き取りに来てくださったことがあって、羊小屋の中で羊を捕まえてトラックに載せる現場に子供たちも一緒にいた。子供たちの口からまず出てきた言葉は「かわいそう」。生き物を殺して食べているのだということの意味を少しでも感じてもらえたかもしれない。

 最近、「食育」という言葉がよくいわれるけれども、子供たちの食育の中に、生きた家畜と接する機会もぜひ設けるべきではないかという酪農家の発言に、本当にそのとおりだと思った。

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6 コメント

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Unknown (電気猫)
2006-02-27 19:41:57
そうですね。文部省のエリート役人はゆとり教育の意味を単に暗記量を減らせばいいという貧困な発想しか持てなかったようですが、本からの知識だけでなく実体験(農漁業・林業・畜産業・ボランティア)をもっと重視してれば、意味の有る教育改革になったんでしょうね。結局学習塾や私立進学校を儲けさせてここでも二極化を進めただけになりました。実体験の乏しい受験エリートの限界ですかね。
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Unknown (Aki)
2006-02-28 17:41:44
総合学習でそういうことがもっとできれば良かったのだと思うのですが、これは文科省のせいだけではないですね。現場の先生の問題意識、力量、あるいは親や世間一般からの「学力低下」への懸念etc。

「ゆとり教育」や総合学習が子供たちにどういう影響を及ぼしたのか、学力低下だけではないプラスの部分が(あるはずなので)もっと見えてくるといいのですが。
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Unknown (電気猫)
2006-02-28 21:32:21
まあ、学校に限らず人間の能力や成果の判定が難しいのは確かですが。ペーパーテストの点数で機械的に割り振るのが一番楽で簡単ですからね。多くの企業でも成果主義・能力主義を採用したものの、大半は単なるリストラの道具になってますし。
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Unknown (Aki)
2006-03-02 08:18:00
結局、何らかの指標を立てて数値化しないと、客観的に比較するのは難しいですよね。比較される側も、例えば推薦入試など、落ちた人は何で自分が不合格だったのか納得がいかないこともあるでしょうし。



成果主義の話も、短期的な成果ばかり求めがちになると、弊害のほうが大きいだろうなと思います。国の方向にしても、エネルギー政策、年金問題その他、ネイティブ・アメリカンのように7世代先とまで言わなくても、せめて孫の代ぐらいまでは考えてほしいですね。
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農業、林業の大変さ (かざこしの兄)
2006-03-09 08:54:33
先日、天龍村に言って聞いたのですが、一つの小学校でMax200人いた学校が今では0人。その頃は山で潤っていたそうです。畑も手の付けられない所があちらこちら。いったん出てしまった人が帰ってくる当てはないとのこと。農業にしても林業にしても、キツイ、汚い、危険の3Kで嫌われてしまいますが、昔は当たり前にしていたことで、このブログを読ませていただいてやはり小さい時から生きていくうえで絶対必要なことはしっかり教えておかないとだめだなと思いました。高度に発達した学問と、無人島に行っても生きていかれる基本的な修養、昔で言えば文武両道ということですかね。
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Unknown (Aki)
2006-03-10 15:30:13
「生きていくうえで絶対必要なこと」だとちゃんと感じられる人が少なくなっているのではないしょうか。特に政治家などに。3Kの仕事を日本人がみんなが嫌がるなら、外国人にやってもらえばいいとか、食料や木材は輸入すればいいとか。

 文科省のお役人にしても、最近の学校の先生にしても、受験エリートばかりで、こうしたことの教育の重要性がなかなか分からないのだろうとも思います。

 となると、やはり農業者や中山間に生きる人たちの側から、もっとしっかり訴えていかないといけないのでしょうね。



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