「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

地震

2010年01月17日 | 地震・防災
 今日は阪神・淡路大震災から15年の日。地震といえば何よりもハイチの被害の大きさには本当に胸が痛む。人口1000万人くらいの国で死者が10~20万人、家がつぶれたりした被災者が300万人とかいうのだから、国自体が壊滅状態といってもいいかもしれない。しかも、世界がすぐに救援に乗り出そうとしても、空港や港湾、道路などの交通インフラがやられているので、救援物資などもなかなか届かないという。何とか助かる可能性のある方が一人でも多く助かり、支援の手が一人でも多くに行き届きますようにと願わずにおれない。

 本当に甚大な被害をもたらした地震だけれども、地震自体は地球の自然の営みなので、人間のレベルではいかんともしがたい。ハイチはいわば空白域になっていたそうだから、地球のレベルからいえば起こるべくして起こった地震ということになってしまうのだろうと思う。ハイチは中南米で最初に独立した、世界初の黒人共和国でもあったのに、その後は政情不安が続いたり、独裁政権などで、経済は停滞し、西半球最貧国ともいわれる国なのだそうだ。さらに、「山がちな地形で、かつては緑豊かな国だった。しかし、燃料用の違法伐採が横行し、現在では森林は国土のわずか2%に減少。丸裸になった山の急斜面にぜい弱な構造の住居が密集、大雨が降るたびに洪水や地滑りで甚大な被害が出る悪循環となっている(東京新聞1/15」となると、これだけの被害がもたらされたことにはやはり人災的な側面も少なくないのだろうと思ってしまう。

 私のところには地震や防災絡みの仕事が結構よく来る。一口に地震・防災といっても、その研究領域は地球物理から耐震工学から被災後の自治体の対応等々、実に多岐にわたる。最近はよく「減災」という言い方がされて、防ぎようのない天災が起きたときに、いかに被災を減らすかという視点で研究や対策が進められている。地震自体の研究でいえば、科学技術を駆使して地震のメカニズムを探る研究がいろいろ進められても、いろいろなことが分かれば分かるほど肝心なことが分からないという側面もあるらしい(例えば予知はなかなかできない)。そういう意味では、やはり自然に対する謙虚な気持ちを忘れずに、個人でもできる「減災」対策はしっかりと取っておきたいと改めて思う1月17日である。

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