「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

森林税

2007年10月15日 | 自然・環境
 今日は「ブログが行動を起こす日(Blog Action Day)」なのだそうで、「環境」にかかわることを書くことにする。 

 先日、仕事で某県の水源環境税の話を耳にした。そういえば長野県でも、今、森林税が検討されている最中だったなと思って、県のサイトをチェックしたら、9月中に「みんなで支える森林づくり県民集会」が各地で行われていて、意見募集も10月1日までで、もう締め切った後だった。
 既に環境税は24の県で導入されていて、森林面積も森林率も全国3番目の森林県である長野県としてはむしろ遅いぐらいだと思うが、とにかく森林保全のための税の導入には(明確にその目的のために使われるのであればという前提で)大いに賛成したい。
 それで、「森林づくりのための新たな財源確保の方策について(検討案)」をダウンロードして読んでみた。森林には、土砂災害防止/土壌保全、水源涵養、地球環境保全、生物多様性保全、物質生産(木材等)、快適環境形成、健康レクリエーション、文化等、非常に多面的な機能があること、長野県の森林は戦後昭和20年代~40年代にカラマツ等の針葉樹による単一樹種の一斉造林が進められて、33万haの人工林が造成され、それが今後10年間のうちに間伐を実行する必要のある先送りのできない時期を迎えていること(間伐しないと、上記の森林の多面的機能を発揮できない)、林業の採算性が悪化し、林業従事者が大きく減少する中で、管理放棄された森林が増加しており、森林所有者・林業・木材関係者だけの努力では森林の適正な管理が困難な深刻な状況にあることなどの現状が前半に分かりやすく述べられていて、森林づくりの今後の方向、そして後段には具体的な費用負担の方法、新たな仕組み(つまり新税)の検討案が提示されていた(ただし、金額等は今後の検討ということで、既に実施されている24県の例が示されている。他県では、個人超過税額が500円、法人超過税額が5%程度のところが多いようだ)。
 各地での県民集会のほか、一昨日にも「みんなで支える森林づくりシンポジウム」が行われたそうだけど、会場ではどんな意見が出たのだろうか。森林保全のための費用をみんなで担うという趣旨そのものには賛成だけれども、とにかく使途を明確にして、確実に間伐作業を中心とした森林整備に使われているのかどうかが県民に見えるようにしてほしいと思う。

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