「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

議会報告会、南木曽町視察

2014年04月11日 | 議員活動
 4月7日と8日は議会報告会&懇談会が開催された。7日は平日の昼という設定だったが、9名の方にご参加いただき、8日の夜は23名と、今までで一番多くの方に参加いただいた。議会の方からは新年度予算の概要と主な事業について、リニア事業に対する動きについて簡単に説明させていただき、参加者の皆さんから質問やご意見をいただいた。主なものとしては、今回5名募集した地域おこし協力隊や集落支援員の目的等についての質問、ご意見や、鹿塩地区にこのほど完成した大鹿カラマツの家について、文化施設(歌舞伎伝承館)について、美しい村づくり交付金として各自治会に出されているものの目的や使い道について、そして、リニアについてなどのご質問、ご意見をいただいた。これらについては概要をまとめて次回の全員協議会の際に村に提起させていただく。報告会は議会の見える化、活性化を目指して一昨年の秋から始めたことなので、やはり大勢の方にご参加いただけるのが一番励みになる。報告会の持ち方も含めて、これからもどんどんご意見をいただけるとありがたい。

 昨日は南木曽町にリニアについての視察に行ってきた。同じ「日本で最も美しい村」連合の一員である南木曽町では、町内に二つの非常口が設置される計画となっていて、住民の生活に及ぼす影響が甚大なため、非常口を一つにするように町や議会としても要望書を出している。また、妻籠という有名な観光地への影響、水源保全地区をトンネルが通ることによる水環境への影響も懸念されており、大鹿村と同様、工事によって被る迷惑が大きい場所ということで、ぜひお互いに現地を見て意見交換をしたいということで、昨日は大鹿から南木曽に出かけ、来週は南木曽の方が大鹿に見える。

 ここは広瀬地区の夏虫という場所。橋を渡った左手の方に非常口が計画されているそうだ。現在は電牧が張り巡らされていて、放牧地になっていた。


 橋から国道256号線方面を見たところ。法面保護工が見えるところが国道になる。


 そして、もう一つの蘭地区の尾越という場所で、国道256号線沿いの温泉等の施設の駐車場から見る。向こう側の崩壊地が見える山の麓に非常口が計画されているそうだ。


 大鹿村の場合、村外へ通じる実質唯一の道である小渋線をダンプが大量に通行することが見込まれるので、全村的に影響が大きいけれど、南木曽の場合、国道256号の沿線と19号沿線の役場や駅がある辺りではだいぶ温度差があるそうだ。中津川にできる予定の駅まで車で20分ということで、やはり期待する人もいるとか。また、広域連合では、関係町村が幾つもある南信州と違って、木曽の広域では南の端の方を通るだけということで関心が薄く、今度、広域で視察に来るというお話だった。なので、下伊那のようにあちこちで残土置き場候補が出てきている状況でもなく、かといって南木曽町内で処分できる場所もない。残土をどこに持っていくかで経路も変わってくるし、それが決まらないままどんどん認可に向けて動いていくことに対する住民の不安も大きいとのこと。知事意見にも盛り込まれた環境保全協定など、小さな町村で個別にJRとやりとりしても弱いので、ぜひ沿線で連携して取り組んでいきたいもの。