「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

大鹿村リニア対策委員会

2014年01月18日 | リニア新幹線
 昨日は午前中、大鹿村リニア対策委員会の初回会合だった。以前から役場内の対策会議だけでなく民間も交えた検討の場が必要ではないかということを、一般質問などでも申し上げてきたが、昨秋の準備書で具体的なものが出てきたことを受けて、ようやく設置されることになったもの。議会、自治会長会、農業委員会、商工会、観光協会、建設業協会、砂利採取販売協同組合、大鹿の100年先を育む会の各団体から1~2名の委員(+オブザーバーとして村長)が参加して、「リニアは止められない」ことを前提に、生活環境や自然環境への影響を回避・低減する対策を検討し、評価書や事業計画に反映させることが主目的で、任期は事業が認可されるまで。議会からは松下議員と私の2名が参加して、私が副委員長を仰せ付かった(委員長は自治会長会の会長)。昨日は初回ということで、リニア事業の概要、準備書の内容と大鹿村の意見などの資料の説明で時間がなくなり、具体的な討議は次回から。

 準備書でリニア工事の具体的な姿がある程度示され、しかも、そこには地域住民にとって到底納得ができないような内容が多々含まれ、各地で自治体レベルでも計画の見直しを求める声が上がってきている。大鹿村は工事用道路の計画見直しや明かり部分のトンネル化等々を求めているが、岐阜県の可児市でやはり明かり(橋梁)のトンネル化を求めているそうだし、同じ長野県内の南木曾町ではつい先日の県への意見提出の中で「二つの非常口は受け入れられない」として計画変更を求める意見を明記したそうだ。静岡県では、大井川の流量が毎秒2トン減少するとの予測を受け、下流域の7市2町から「重大な懸念」とする要望書が静岡県・静岡市に対して出されているし、静岡市長も「市への直接的なメリットは何もない」として「エコパーク登録への強い危機意識」を市の意見に盛り込みたいとしているそうだ。こうした自治体レベルからも出ている懸念の声が、3月25日までに出される各県知事意見にしっかりと盛り込まれることを切に願っている。