「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

馬場利子さん講演会+エコチル調査

2012年04月01日 | 脱原発
 昨日は降りしきる雨の中、放射能測定伊那谷市民ネットワーク主催の講演会「食べものと放射能のはなし 子どもの未来を守る食べ方・暮らし方」に行ってきた。講師は静岡でチェルノブイリ後の88年に市民測定室を開設され、食べ物や環境の問題、浜岡原発の裁判などにもかかわってこられた馬場利子さん。前回の上田昌文さんは科学者の立場から、行政主催の講演会で講師をされた中村友彦さんは医者の立場からのお話だったけれど、今回の馬場さんは子どもを守る親の立場からのお話で、放射能については、上田さんのお話をみんな聞いているだろうからということで、ダイオキシンや環境ホルモンなどの化学物質も含めた幅広い観点から。年度末の忙しい時期のせいか、天候のせいか、参加人数は少なめだったけれど、とても中身の濃いお話をいただいた。

 お話の中で、環境省の「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の紹介があった。胎児期から小児期にかけての化学物質曝露が、子どもの健康に大きな影響を与えているのではないかという仮説を検証するために、10万人の子どもたちを妊娠中から12歳まで追跡調査するもので、去年の1月にスタートしたそうだ。そこで調査の対象とする環境要因としては、化学物質の暴露として残留性有機汚染物質(ダイオキシン類、PCB、有機フッ素化合物、難燃剤等)、重金属(水銀、鉛、ヒ素、カドミウム等)、内分泌撹乱物質(ビスフェノールA等)、農薬、VOC(ベンゼン等)などが挙げられているが、3月の福島の原発事故を受けて、放射線の影響についても追加される。3年間で10万人の参加者を募ることになっているけれども、現在のところ参加者数は27582人なので、妊婦さんはどんどん参加してほしいとおっしゃっていた。ただ、これは対象地域が決まっていて、長野県内では上伊那地域となっていて、それ以外の地域の人は直接参加はできないみたいだ。でも、調査の趣旨に賛同するサポーターというのがあって、「エコチル調査」の最新情報をメールマガジンで送ってもらえるようだ。多くの人が関心を寄せていることを示すためにも、(参加できなくても)ぜひサポーターになってくださいとのこと。ちょうど昨日の信毎にも、上伊那の「エコチル調査」のシンボルキャラクターの話が出ていた。