テオが来て10日が経った。毎日一緒にいるので成長具合は分かりにくいが、日に日に運動量が増え、力もついて来ている。そんなテオに昨日変化があった。来た当初は耳の先っちょが折れていたのだが、昨日写真を撮ろうとカメラを向けると、耳が立っているではないか。
「耳が立った、耳が立った」と立ち上がったクララのことを喜ぶハイジのように、テオの成長の早さにバカ親は目を丸くする。トトも子犬の頃は耳が半分折れていたが、ピンと立つまで半年近くかかった。それに比べると、テオは生後ふた月ほどで子犬から脱皮しようとしている。
まだまだあどけなさはあるが、新調したフランス国旗のような首輪にも慣れ、その姿は堂々としたものなのである。鼻も、なんとなくとんがって来た気がする。
家の中にいても刺激が少ないのだろう、すぐに中庭に出せと催促する。「ええい、こんなネットも邪魔なのだ」
人間にとっては代わり映えのしない環境でも、テオにとっては風の音も鳥の声もすべてが初めての体験なのだ。人間の子供だって、高層マンションの密閉された空間では皮膚感覚が麻痺して、集中力のない子供になるという。年寄りにはどうでもいいようなことも、子供にはものすごく重要な過程というのが存在しているということだろう。
それにしても、テオのイラストを描いたばかりというのに、早くも耳が立ってしまったのでは、新たに描かなきゃならないじゃないか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます