棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

四国遍路番外編

2009-06-23 18:21:53 | 四国遍路
昨夜は小枝が吹き飛ぶほどの大雨でした。
今日は一変し、早朝は台風一過のごとき澄み渡った空。30度を超す真夏日で、ようやく涼しい風が通り抜けていきます。それでは、昨日のつづきを・・
高野山から下山し、直ちに我が家に帰らない思いは同じだったお二人。
「オレは焼き鳥やのおやじからお勧め穴場をきいて行ってきた。下着なんかアナが開いていたけど記念品だから棄てられない。だけど洗濯はしておいた」
チョットお年なオネーサンは明かに、どこのホームレスがお遊びにきた、という目。
お遍路への関心は今ひとつだったがお仕事ねっしんで、思わず「生きた観音様はいなーー。極楽極楽」いなーー。極楽極楽」
どちらが誰かはご想像にまかせますが、神社仏閣と観音様街は切手も切れない縁。
お釈迦様もおっしゃっておられます。
人の命は甘美である。 愛欲にまみれた人の命は甘美である。
チョットおそれおおかったですね。一同反省をしながら般若湯を浴びる。


7-珍訳源氏物語-藤壺の御女

2009-06-23 08:35:15 | 物語・絵本・童話
帝は亡くなった「桐壺の更衣」にそっくりな姫がいるとわかると、さっそく宮中に迎え入れた。そお、有名な「藤壺の御女」さまだ。
先帝の第4の姫でご身分は申し分ない。後宮の女たちは、鳶に油揚げと内心は面白くなかったろうが、身分ある姫なので、「桐壺の更衣」さまへのような、あからさまな嫌がらせはできなかった。
 まるで桐壺さまと双子かと思われるほどそっくりで、帝は3歳の光源氏を連れて行っては、楽しんでおられた。
子供が「母上様とうりふたつです」などと聴けば好きになっていくのはアタリマエだが、光源氏はただ好きになる、ということではなく、幼少のころから恋する相手となってしまった。そのへんが尋常ではあるまい。
実の父の女御。チョットまずいんじゃーない、なんてもんじゃーない。いくら男女間がルーズーな時代や貴族社会だとしても、こいつはまずい。

四国遍路番外編

2009-06-22 11:01:10 | 四国遍路
昨日ナマステー板井君と遍路で意気投合した3人組(5月30日参照ください)の一人 マリオ田中君が真っ黒な顔をしてやってきました。
もちろんワタシは初対面でワタシよりもずっとお若いのだが、ズット以前からの飲み仲間気分。
ブログを読んでいてくれ、賢犬サクラ・チビクマのことナドナド、みんなご存知で会話に事欠かない。
二人で思い出しながらの遍路話は聞いているだけで楽しい。今一人のジャニーカモハラ君の話におよび、いつの間にか固い絆が結ばれている。
さて会話の中で、高野山に納経を済ませた。、満願成就の喜びを伝えたい。だが名古屋の大都会を何もなくパスするには、心身のど真中からこみ上げてくるエネルギーがあまりにも強すぎる。
娑婆世界の塵芥に汚れる前に一刻も早く語りたい、誰でもいいのだ。ヒカッ!!とひらめいたのがキャパクラ。極安タイムに多少は身奇麗にしたつもりで、麗しの扉を開ける。
「オレ四国遍路を歩きとおして今ついたところ」
「ワーーーすごーーい! ご苦労様。ねーーどんな気持ちかきかせて?」
と、目を輝かせてくれ、店中のカワイイコちゃんに囲まれる・・・予定だったが
「四国ってどこ。遍路ってなーーーに。ホテル代がなかったんだ。????????」と、まったく違った反応に、遍路の説明をしているだけでへとへと。
「お時間ですけど延長しますか」  「するわきゃねーーだろーー!!」
続く

5-珍訳源氏物語-マザコン光源氏

2009-06-22 09:35:26 | 物語・絵本・童話
話をもどしましょう。
宮中に引き取られた皇子はますます磨きがかかり、行く末に期待がもたれただけに、心配でもある。
7歳のとき「若宮には母方の後ろ盾がない。位もなく皇族としてよりも、国家を支える臣下として働いてもらう方がよかろう」と 父親である帝は断腸のおもいで、源氏の姓をたまわったのです。それ以後「光源氏」と愛称されたのです。 
光源氏の女遍歴の元は、この美しき母親を恋い慕ういわばマザコンが原因と、親代々からの女好きだともいえまいか。
というのはいくら、高い身分や時代背景があったとしても、10歳代のがきのころから「母ちゃんこいしや・・・」と、取り囲む御女どもにもぐりこんだのは、やっぱり血筋の女好きのなせる業としか思えない。
私とて最高権力の家に育ち、オナゴたちに囲まれて育ったが、嫉妬でなくソオ思う。

5-珍訳源氏物語-内裏のキビシー階級

2009-06-21 09:09:58 | 物語・絵本・童話
ここで、帝が日常おいでになる内裏における女たちの身分について、簡単に説明しておこう。
清涼殿は10以上に別れた殿または舎があり、それぞれに名称がある。女御たちの身分・役目によって区分けをされ、部屋の名前が身分を現していた。
◎大三角形の頂点は帝の正妻・皇后さま。家柄の高さはあたりまえだが、絶対に処女でなくては資格がない。実はこれが大変だった。
◎皇后さまがおいでになりる弘徽殿(こうきでん)には、有力な大臣の娘から女御が選ばれる。この屋敷に入れる女御が皇后(中宮)になれる資格を持った。
 様々な祭事を取り仕切る権力者でもある。
更衣の位は大臣以下の家柄で、帝からどんなに寵愛を受けても、絶対に皇后にはなれなかった。
◎お話にでてくる、桐壺・梅壷・藤壺などなどは、住まいの庭などを称してつけら
 れた愛称で、正式な呼び名ではない。
 源氏物語の複雑さは、この位に関係してくることにある。
女房とは、日常の世話をする者たちの総称で、お使えする主人の地位によってまたまた権力が分かれていた。余談だが正妻のことを女房と呼んだのは後々のことだ。

4-珍訳源氏物語-御カーチャンが死んだ

2009-06-20 07:22:55 | 山郷の暮し
光源氏 3歳になられ「袴着の式」のとき、母君の桐壺さまは更衣より位が上がり、御息所(みやすどころ)となった。しかし、心労はつづき、光源氏が3歳のときになくなってしまった。おって話すことになるが、源氏殿がすんなり天皇に准ずる位に就けなかったのは、正室-皇后の皇子でなかったことにある。
 限りとて別るる道の悲しきにいかまほしきはいのちなりけり
と、息もたえだえの中で詠んだ桐壺の更衣心残りは、なんとも悲しき心境だったであろう。

歴代の女たらし光源氏は、3歳のときに母をなくしている、そして、正室(皇后)の子ではない。というところにキーポイントがあるような気がします。

チビクマ

2009-06-19 11:46:46 | 山郷の暮し

ブログgooの編集法が新しくなって写真複数の貼り付けがうまくできずにいました。
ようやくできました。
システムの変更はヨリ便利にするためのものでしょうが、その多くがついていけません。
チビクマは元気に飛び回っています。

3-珍訳源氏物語-桐壷・光源氏の誕生

2009-06-19 07:47:04 | 物語・絵本・童話
へんちくりんな「京弁」でキショクワルーおますか?そんなら、あんたハンたちのお言葉にしまひょ。なんせ、流行のソフトで変換しただけですので・・・。
 私の話の進め方は「源氏物語」の筋立てを基本にしてゆくつもりです。
 それは遠い昔の話です から始まる「桐壺」の巻からいきましょう。 
源氏殿の父親はまれに見る「理想的な帝」といわれた桐壺帝。側室の母親は身分が低く(更衣)「桐壺の更衣」とよばれていた。
桐壺帝は数ある女御の中でひときはこの更衣を愛したので、取り巻きのおんなどもは面白くない。女の嫌がらせははんぱじゃない。
これから夜のお勤めにあがろうかというとき、衣類にウンコをかけたり、うらみつらみの中傷の生活。結局はストレスがたまりで、実家にさがって休養することが多くなった。そんななか、桐壺の更衣さまは実家でなんともかわいらしい皇子さまをご出産された。この皇子こそ「光源氏」殿で、帝は一刻も早く後宮に帰ってくるように命じた。
光り輝くわこ様でしたが、母親の身分が低かった。源氏物語の喜悲劇の今ひとつの骨子が、身分の違いにあります。

珍訳源氏物語--桐壷の更衣の巻きから

2009-06-18 08:44:30 | 四国遍路
 ごぞんじ、宮廷の女官やった「紫式部」はんが、貴族社会の色恋を暴露したのが「源氏物語」。
主人公の光源氏殿のおなご遍歴を軸に、彼を取りまくモンの、なんともややっこしい人間関係をを描き表わしたものでおます。
宮廷のおなごたちが奪い合うように回し読みしてる現状に、わいの立場として調査をしなくてはならへんかった。
 わいも読んでみたが、あっこまでお盛んではおまへんが、主人公の光源氏殿はたいがいはそのとおりの「おなごったらし」やった。
その内は話の「源氏物語」が、後々の世まで大ヒットするとは夢かておもわなかった。
オマエはどなたはんだ?とたんねるか・・
わいは為政の最高位・太政大臣、と、いきなり言うたて解るまいナーー。
源氏物語の初期には、近衛の中将・頭中将として登場します。
御所や都を守る衛府の長官。父は左大臣。おかあちゃんは桐壺帝の妹(大宮)とゆー高貴な身分でおます。
光源氏より6歳年上で、彼とは幼少の頃からよき友であり、終生のライバルでおました。わいの妹(葵の上)と光源氏殿は結婚し、義兄さんの立場やったのでおます。
物語では、あたしら二人が出世するにしたがい、人目・意地・地位へのこだわりやらなんやらややっこしくなり、しだいにけん制しあってゆく様がえがかれとります。悲しいことやけど、それが人の性かもしれへん。

珍訳-源氏物語--はじめに

2009-06-17 15:39:50 | 物語・絵本・童話
図書館に行くと絵本を見るために、児童部に必ずいく。読み漁っている子供、読み聞かせているお母さん。とうの昔になくなってしまった我が家の風景だ。時おり借りてくるのが、子供に訳された名作本。著名な作家の別な視点からの力量を汲み取れる。
最近、瀬戸内寂聴の『源氏物語」を読み進むうちに、人間関係・年齢などがこんがらがってしまった。それらを整理しているうちに、もっと詳しく知りたくなり、他の訳本を読み出す。面白いことに、本によっては年齢が1-2歳ちがっていることがあったり・・・。原本は・・これはヨメヌ。
主人公の光源氏と幼き頃からの友であり、ライバルであった義兄--頭中将に語らせたらとどうなるか・・・。
イケメン光源氏はマザコン・天性の女ったらし。そこが女性本能をくすぐり、大もてするのだろうが、魅力に溢れた男を、憧れと嫉妬を織り交ぜ駄文を書きたくなった。
「珍訳源氏物語」にただ今挑戦中。その書下ろしを・・・

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本