一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

この外壁 かわいそー

2008年01月07日 | 建築

休み中に、こんな外壁のお宅を見かけました。

Img_2301 Img_2304

確か・・・ ほんの2~3年くらい前に建築していたお宅です。

真っ白い外壁が、カビだらけ (>_<)

正確に言うと、これは 青藻

特に北側の外壁が、スゴイ事になっています。

なぜ? こうなるのか・・・

原因は、簡単。

【原因1】

まず、外壁の裏の通気が取れていない事。

これは、見た目からハッキリ分かります。

外壁の上端が、パラペット型になっていて

外壁裏の通気の排気がとれていません。

通気をとらないと、どうなるか・・・

室内側や壁内から発生した湿気が壁の中で

結露をおこします。

このお宅は、きっと壁の中も大変な事になっているに

違いありません。

【原因2】

気密・防湿が、キチンとされていない可能性があります。

当然、断熱材は入っているのでしょうが、防湿や気密が

取れていないと、室内の暖かい水蒸気を多く含んだ空気が

壁の中に入り込み、外部近くまで行った所で

冷やされて、結露してしまいます。

【原因3】

外壁の塗料が有機質のため。

このお宅は、外壁が塗装されているようですが

この塗料の有機質分を栄養にして青藻が繁殖します。

適当な水分と、腐食性をもった有機質の成分が栄養となって、

青藻が生育する環境をつくっているようです。

などなど・・・

です。

上記の様な、本的な 設計ミスや施工ミスが

わずか2~3年の新築住宅を、こんなにひどい状態に

してしまっています。

このお宅では、外壁の汚れだけでなく

壁の中もきっと大変な事になっているに違いありません。

修繕は、とても大掛かりな工事となり

費用も数百万円は、かかる事でしょう。

とてもかわいそうです。

しかし、このお宅の様なケースが、すごく稀なケースか?

といえば、そうではありません。

被害の大小はありますが、

このようなお宅は、時々見受けます。

三条で けっこう有名な設計事務所さんの

作ってられた家でも、見た事があります。

店舗などをメインに設計しているデザイン系の事務所さんが

作る一戸建て住宅は、要注意!です。

意外と、構造部分や断熱部分など 見えない所の

知識や経験が乏しく、大きな欠陥住宅となる事が

多いと聞きました。

いったいどうしたら、このような欠陥や

偽装がなくなるのでしょう。

建築基準法の改正もいいけど

もっと根本的な解決策は、ないのでしょうか?

私にできる事は?

いつも躊躇してしまうのですが、

「これは、違うのでは?」という現場を見かけたら・・・

①工事の方に声をかける(逆恨みされそ~)

②匿名で市役所にチクる(ちょっとイヤな感じ?)

いったいどうしたら、良いと思いますか?

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