一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

施工ミス?意図的?その2

2007年11月29日 | 建築

先日、見かけたある建築現場。

耐力面材を張っていました。

Img_2129

耐力面材は、スジカイに代わり、建物の外周全面に張る事で

バランスよく、高い耐震性の家が実現できます。

しかも、この「ケナボード」は、ケナフを使う事で

軽くて、ねばり強さがあり、環境面でも優れた新商品です。

「おおっ、早速、新しい商品使ってるな~」と、ジロジロ・・・

(他社の現場が気になって・・・ (^_^;) )

「あ!あれれ・・・?」

Img_2128

これでは、ダメです。 <`ヘ´>

この耐力面材(合板なども)は、ほとんどが

「N50」という釘で留めなくてはいけないのです。

おそらくこの商品の施工方法も、そうなっているはずです。

決められた釘の種類、サイズで、決められた間隔で

留めないと、全く効果がありません。

「N釘」は、施工後も識別できる様に、色付けされています。

「N50」は、一般的に黒色になっています。

Img_1706

この施工されている釘は、どう見ても・・・

ひょっとしたら「FN50」、いわゆる梱包用の釘かもしれません。

「N50」と「FN50」 似ているけど全く違う物なんですよ。

この工事をしている大工さんは、知らないのかも・・・

もしくは、意図的に?

私の経験から言うと、ほとんどの大工さんは知らない様です。

基本的な釘の種類なのに・・・

設計者や監督でさえ、知っている人は、

とても少ないのが現状です。

もし、建築中の現場を見る機会があったら

耐力面材を留めている釘は何色かみてみてください。

普通の鉄色した釘だったら、要注意です。

偽装なのか?

知識不足から発生する間違えなのか?

とにかく、とても怖い事です。

建築業界では、特に構造耐力に関係する部分は

シッカリとした施工が行われる様な

体制づくりが急務なのではないでしょうか。

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施工ミス?意図的?

2007年11月27日 | 建築

しばらく新築物件の動きがはないので、

書き込みたくてウズウズと

たまっていた記事を

この間に・・・ (^_^)v

まずは、偽装問題。

私達が手がけている小規模の住宅では、

あまり偽装は関係ないと思いたいが・・・ 

実は、身近でも良くあるのです。

設計段階の偽装は、ハタから見ても良く分かりませんが

いかにも施工ミス?意図的?っていうのは、たくさんあります。

ありすぎです。 (@_@)

いくら設計がまともでも、施工が悪ければ

せっかくの数千万円の家の価値がなくなるだけでなく

人命をうばう凶器にもなります。

設計者は、ちゃんと監理しているのか?監理能力がないのか?

施工者は、意図的なのか?知識がないのか?

とにかくひどすぎます。

 ◇

今日は、その一つ(基礎編)をご紹介。

今度、当社で工事をさせて頂く建築予定地のすぐ近くで

工事をされている現場(確認表示の看板もない?)を 

パシャ (勝手にゴメンナサイ)

Img_2148

基礎のベースが、そっくり地盤面(GL)の上に露出しています。

設計図では、絶対に こうには、なっていないはずです。

建築基準法でも、根入れの深さは、

布基礎で24cm

べた基礎でも12cmと、なっています。

(べた基礎としてもあやしい形状ですが・・・)

写真では、根入れ深さは、0cm~マイナス5cm

完全に違法です。

この根入れが浅いと、ヨコからの力に耐えられないだけではなく

地震や、荷重を支える力にも、大きく影響します。

台風や水害(三条の7.13水害では実際に基礎ごと動いた家もありました)

地震の横揺れや突上げ、これらに耐えられません。

更に、上からの荷重に対しても弱くなります。

そして、基礎の下の地盤の凍結を防ぐためにも必要です。

北海道では、基礎の根入れがものすごく深くなるので

それにより地震にも強いと言われています。 

この現場では、設計も?だが、

現場サイドで、基礎のレベル設定を意図的に

高く設定したのでは、ないでしょうか?

ローコストの住宅で良くみられるやりかたです。

このように基礎が地盤の上に乗った形状ですと

深く土を掘らなくて済むし、掘って不要になった残土の

処分が少なくて済みます。(結構高額になるので)

しかも、基礎の位置を高くした事で

お客様には、「床下が湿気ない様に高くしました。」

なんて、都合の良いように言っている様です。

確かに、床下が湿気にくくなりますが、

元々湿気るような家を作っては、いけませんし

それにより、大切な耐力を失ったのでは

全く意味がないのです。

施工している人も、監督も

わざと、耐力のない家にしたのではなく

そういった知識がないのかも知れません。

基礎のレベル設定など、基本的な所は

シッカリと資格と知識のある設計者に確認して

もらう事が重要です。

以前にも似たお話をしたのでした。 → 根が深い話

まだまだ、他にも大変な間違え工事は、たくさんあります。

続きは、また次回に。

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驚異の断熱性能

2007年11月26日 | 白くて四角い家

オープンハウスにご来場頂いた方々、大変ありがとうございました。

Img_2068

今回も大変多くの方々に、見ていただく事ができました。

せっかくお越しいただいたのに、

ゆっくりお話もできなかった方には、

大変申し訳ございませんでした。

 ◇

3日間の内、後半は天候も良くさほど寒くなかったので、

断熱性能が体感しにくかったかも知れません。

でも前半は、外気温が5~10℃くらいだったので

そのころお越し頂いた方は、

屋内の暖かさが体感できたのではないでしょうか。

各部屋の入口ドアは開け放して、玄関は頻繁に出入りがありましたが

エアコンだけで室内は20℃以上は、常にキープしていました。

後半は、寝室の6帖用のエアコン1台で、暑いくらいになってしまいました。

 ◇

オープンハウス二日目の朝、オープン前

外気温は、1℃

リビングのエアコン(6kw)を、20℃にセット

45分経過

室内温度、20℃

Img_2130_2床表面温度、20℃

Img_2132  壁表面温度、20℃

Img_2133

天井表面温度、20℃

これって、すごい事なんですよ。

床と天井の温度差は、通常5℃近くあると言われています。

(もちろん、天井の方が暖かくなるのです。)

普通の高断熱住宅といっても、2℃程度は差ができます。

しかし、「白くて四角い家」は、温度差がナシ!! 

ちなみに外壁の表面温度(南側)は、

Img_2142 外気温に等しい1℃でした。

良い結果が出た理由としては、

床板が、無垢である点や

リビングが中2Fである点

太陽光が射してきた点

もちろん断熱性能が高い点、など

様々な良条件が重なって、この様な結果が出たのかも

知れませんが・・・ にしてもスゴイ。

これだったら、蓄熱暖房が稼働する期間は、

1年の内、ほんの1.2ヶ月程度で済むかも・・・

機会があったら、またブログで

この高性能住宅について、もう少し詳しく解説しますね。

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オープンハウス(同業者大歓迎)

2007年11月22日 | 白くて四角い家

週末の3連休は、「白くて四角い家」のオープンハウスです。

皆様のお越しをお待ちいたしております。 「チラシPDF」

Photo

最近、「同業者だけど見させてもらっていいですか?」と

問合せが増えてきました。

もちろん、大歓迎です。とてもうれしいです。

同業者のご意見は、とても参考になります。

でも、ちゃんと受付で名乗ってくださいね。

お客様のお宅をお借りしているわけですので、

どこのどなたが来場されたのかくらいは、

把握しておきたいので。

  ◇

とても寒い日が続いていますが、

開催中は、蓄熱式電気暖房器はOFFにして

エアコンのみで暖房する予定です。

これだけオープンな間取りでも

断熱性能が高ければ、

エアコンのみで、これだけ暖かい。

って所を体感して頂こうと思います。

3連休は、もっともっと寒くなれ~ (^^♪

受付や駐車場係りの人に怒られるかな・・・ (^_^;)

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緑化駐車場

2007年11月20日 | 白くて四角い家

「白くて四角い家」の来客用の駐車場は

コンクリートではなく、芝生で緑化します。

ミカンノイエでは、芝を枯らしてしまったので (^_^;)

今回は、少し慎重に・・・ 春になったら芝を植えます。

この緑化駐車場は、

少しでも、地球温暖化の防止になれば・・・

との配慮です。

確かに、コンクリート仕上ですと、

手入れも要らず、雨や雪でも面倒はありません。

しかしながら、わずかではありますが緑化する事により、

ヒートアイランド現象の緩和や

温暖化の防止など、地球環境の改善に一役かっています。

この家一軒では、大きな効果はないのかも知れません。

しかし、地球上の人々皆が、こんなほんのわずかな気遣いをすれば

きっと、地球の明るい未来が見えてくるのではないでしょうか。

当社は、年間数棟しか建てない小さな工務店ですが

その一棟一棟に、なるべくCO2の排出の少ない家を提案しています。

例えば、当社がCO2をたくさん出す給湯器具や暖房器具を

装備した家を一棟建てたとすると、

その家が20年30年と、大量のCO2を排出し続けるのです。

それだけ住宅を提供する側には、とても大きな責任があるのです。

特にたくさんの住宅を建築する建築会社さんには、

もっともっと良く考えてお客様に提案して頂きたいものです。

単に金額に合わないから・・・ とか、ではなく。

確かに、予算的に厳しいお客様の場合、

それが、望んでいない部分だったりすると

わざわざ金額の高い、オール電化や省エネ住宅を

勧めたくはない気持ちも 分からないわけではありません。

しかし、お客様に提案し、納得頂ける様に話をする義務があるはずです。

予算が合わなければ、高価な外壁や不要な装飾を削ることも

提案するべきではないでしょうか?

当社では、見た目や表面にお金をかけるより、

まずは、もっと大切な所にお金を使う様に、

お客様に提案をしていますし、これからもそうしていきたいと思います。

あれれっ? いつも似たような話になってる?? (^_^;)

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