一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

消えた基礎 !?

2007年09月06日 | 建築

以前に投稿した「絶対にいけません!」で取上げた

違法建築と見られる現場の前を、久々に通ってみると・・・

あれ!? あれ~???

基礎がない。跡形もなくなくなっている。

Img_1742

しばらく、呆然・・・  (@_@;)

基礎がきれいに撤去されています。

市役所が厳しく取り締まったのか?

それとも施主と業者間のトラブルか?

私のブログのせい?いや、おかげ?

いずれにせよ、建築基準法では、あのような基礎の家は

作ってはいけないのだから、あたり前といえばあたり前か・・・

なんか一瞬悪い事をしたような気になってしまったが

いやいや、断じて悪くない。

施主にとっては、絶対に良かったはずだ!

ですよね?

ここの現場で行われた違反が、ものすごく特別なのではなく

大なり小なり、違反をしている現場は、まだ多くあります。

大手の建築会社だから、大丈夫!では全然ありません。

(姉歯やアパの件は、そのいい例です。)

何としても仕事を取りたい営業マン

コストダウンを強いられる設計者

知識や経験が未熟な監理者

予算がない事を理由に手抜きをする業者

その様な自分勝手な人達によって

欠陥住宅が作られています。

以前、「安い物を求める消費者も悪い」なんて言った人もいましたが

絶対にそんな事はありません!

安く請けておいて、割りに合わないからといって、見えない部分を削る

そんな建築会社が悪いのです。

大切な所を削らなければ、割が合わない様な仕事は、請けてはいけないのです。

確かに、ノドから手が出るくらいに仕事がほしい事もあります。

しかし、そこに住まうご家族の命と健康を守る事が危うくなる様な家は

絶対に建ててはいけないのです。

当社では、お客様のご予算にどうしても合わせる事ができずに

こちらから設計・施工をお断りする事もあります。

もちろん予算内で建てられる様に、努力はしますが、限度があります。

削って良い所と悪い所があるのです。

削ってはいけない部分は、ほとんどが見えなくなる所にあり

一般の方には分かりにくい部分でもあります。

豪華な内装や外壁に惑わされないで下さい。

極端に言えば、内外装や、キッチン、お風呂なんてなんでもいい。

部屋数が足りなければ、リビングと寝室を兼用してもいい。

部屋が少々狭くても、我慢すればいい。

でも、

地震で家が傾いたり、倒壊したら・・・

壁の中で結露して柱が腐ったら・・・

ローンが終わる前に家がダメになったら・・・  

表面だけがきれいで、そんな耐久性のない家に、何千万円もかけるくらいなら

一軒屋ではなく、アパートやマンションで暮らす事をおすすめしたい。

もし、見た目以上に(本当に)安く建てられる住宅があったら

なぜ安くできるのか?まずは疑ってみましょう。

①本当のところは、決して安くない。

②どこかで何かが削られている。

③あまり儲けを必要としていない。

などなど

その家は、どんな理由で安いのでしょう・・・

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