足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ソロスの見方・・・・カルビー(2229)に注目

2012-02-17 05:18:54 | 株式

今週の米バロンズ誌にはジョージ・ソロスの「現在は自分の経験した相場のなかでももつとも深刻で難しい環境にある。したがって儲けることよりも資産を保全することが肝心だ」という言葉が掲載されている。「買い」か「売り」に色分けできないという。

2000年にカンタム・ファンドの経営から手を引き、旗艦ファンドをカンタム・エンドウメント・ファンドというファンド・オブ・ファンズに衣替えをした。それでもリーマンショックの時は、ジョン・ポールソンに倣って企業の破綻を保証するCDSに賭け人生で最大の利益を上げた。

そのソロスが現在の相場に対して語っているのだから、相場の世界がこれまでの循環的なサイクルから構造的な問題を抱え、その分析のツールがいままでの常識では通用はしない相場展開になってきたのだろうか?

新年来、NY株を先頭に昨年、大きく下落したエマージング市場も回復トレンドに入ったが、足元はやや波乱含みだ。

相場のセンチメントを表すVIX(恐怖)指数も月初に17まで下落したが、20前後に逆戻りした。

ウォール街でいわれているのは、インサイダー(主に企業の経営陣)の「売り」が増加してきたのと、個人投資家の強気指数が先週は51%になってきた(AAII指数)。いずれも注意信号である。

ソロスの見方もさることながら、短期的には相場が過熱現象のゾーンにはきていた。

カルビー(2229)に注目。米国ではスナック菓子業界に再編成の動きが出てきた。世界の市場は1060億ドル(81600億円)。これから新興国が大きな消費市場になる。今週は米食品大手ケログがポテトチップスの「プリングルズ」をP&Gから譲り受けた。2100億円を投じた。カルビーの時価総額の1100億円の約2倍である。このような視点からもカルビーには注目できる。

先行きに再評価の動きだ。