ヘッジファンドの相場の見通しに強気の比率が増えている。
全体を集計したデータではないが、ある調査では昨秋に比べると大きな変化である。理由はNY株が昨年10月以来、連続して月間ベースでは上昇に転じてきたからだ。NYダウ平均の月間のパフォーマンスは次の通りだ。
10月=+9.5% 11月=+0.6% 12月=+2.0% 本年1月=+3.4%
今月も先週まで+3.3%だ。いまのところ5ヵ月連続でプラスを記録しているので運用者のセンチメントが変化してきた。
その結果、後講釈であるが「米国の回復は予想以上に強い。住宅市場もようやく底入れした。ユーロ圏ではECBがLTRO(3年物融資)に1.00%の低金利で資金供給を行い、ECBのバランスシートが米連銀並みになってきた。ギリシアは当面は安泰で3月の破綻はない」、
「米景気は在庫投資循環が上向いてきた。雇用問題も低インフレ下で連銀の資金供給は続き、リスクを取る雰囲気に転換してきた」。
先週VIX(恐怖)指数が20台に逆戻りしたが、ギリシア問題が目先、峠を越えると再び20割れになるだろう。短期的な調整は当然という余裕のある見方が支配的になってきた。
ヘッジファンドの運用者のリスク許容度が上がってきたことに注目したい。
東京市場も短期的なテクニカル指標の過熱で微調整局面にはいったが、大きな押しは考えられない。
引き続き人気株(これまでの大商い銘柄)の押し目買いでいきたい。