日米とも相場のボラティリティ(変動率)の低下が目立つ。
1月も3分2を消化したが、年初のスタート時に比べてNYダウ平均は+1.3%、日経平均は+0.3%である。
理由は市場の今年の相場見通しには大きな開きがなく、日米とも年間では10~15%の上昇というのがコンセンサスで、極端な強気、弱気も見られないことかもしれない。ヘッジファンドにも現在の環境下では、どちらか一方の動きに賭ける動きは少ない。
今週初めのバロンズ誌には恒例の新年座談会の掲載が始まった。
米国から8人、海外から2人の参加者が出席して2011年の相場環境と投資戦略を練る。
毎年、同じメンバーが登場する。前年の推奨銘柄(ロングもショートもある)の成績表が明示されるので、出席者には真剣勝負の場であるのは、アメリカン・スタイルである。この種の催しは日本のメディアにはみられないのは残念である。
ことしの座談会での注目点は3年目にはいった上昇相場のなかで、昨年とは異なった人気業種、テーマが出るのかどうかが関心事である。
大型株か中小型株?新興国への投資は?商品相場はどうなるか?日本に関心があるか?
ヨーロッパ、中国は話題になっても日本がマクロの議論で話題に出ないのはさみしい限りである。
ただゴールドマン・サックスのストラティジストである著名なアビー・コーヘンが「新興諸国に注目する向きが多いが、むしろヨーロッパと日本にチャンスが出てきた」と語っていたのが印象に残る。