世界の株が急騰した。
火の手はヨーロッパから上がった。ポルトガルの国債の入札が順調でユーロ圏での金融不安に対して安心感が広がった。
銀行株が上昇した。昨年来、ことしの世界の株価には楽観論が広がっていたが、唯一の懸念材料はユーロ圏での金融不安が未解決のまま越年したということだ。しかし今年にはいってヨーロッパ中央銀行とIMFを中心に安定化の対策が進んできた。
ウォール街では地区連銀のベージュブックが公表された。「多くの地域では雇用市場にやや好転の兆しがみえてきた」という表現が盛られた。企業が人員補充だけではなく、前向きに雇用の増加に動きは始めたという。サブプライム・ショック以来、初めてのこの種の表現に市場は飛び付いた。今回の景気回復ではもっとも立ち遅れていた分野である。
商品市場では出遅れてきた石油、農産物の価格の上昇が明確になってきた。昨日の日経新聞夕刊ではヘッジファンドのジム・ロジャーズの「穀物価格が急騰」という談話が伝えられた。今週の「トリトンスクエア通信」(水曜日発行)でも農産物がこれまでのハードコモディティを追いかけて需給が窮迫することを取り上げ、関連株に注目した。これから大相場になりそうである。
ウォール街でも銀行株が軒並み高になった。ウェルズ・ファーゴのアナリストが米国の金融株の格付けを引上げたのも材料になった。
先に注目したスカイマーク(9204・マ)の昨年12月の搭乗率は大幅な増加になった。昨年9月以降の搭乗率の増加率の推移は133%→144%→145%→153%(昨年12月)であった。業績の再増額修正が期待できる。