12月の米国の雇用統計では新規雇用増は10万3000人と予想の15万人を下回り、NY株は軟調になった。しかし今週は昨年末に比べて+0.8%とわずかながら上昇した。
強気のテクニカル・アナリストは胸をなでおろす。これまでの経験則では1月第1週が高いと1月相場が上昇する確率が高く、1月が高いとその年は強気相場になる確率が高い。
科学的な根拠はないが、投資家心理を決定づけるひとつの材料ではある。
今週の木曜日からラスベガスでコンシューマー・エレクトロニクス・ショーが開催されている。この業界では1年間のうちの最大の見本市である。
人気の中心はタブレット型の端末機で携帯電話、PCである。
思い出すのは昨年のCE2010の見本市であった。人気の焦点は立体テレビであった。映画アバターの大ヒットで、3Gテレビへの期待感が高まった。東京市場でも関連株が人気化するとともに、日本のハイテク企業の経営者もその成り行きに大きな期待を寄せた。しかし株式市場で人気づいた関連株はすべてが不発に終わった。問題は3G用のソフトの不足である。忘れかけた人気テーマであるが、今年は地につきそうで市場では現実買いが始まるだろう。
現在の市場ではタブレット型の製品に大きな関心が集まり、すでに大手エレクトロニクス企業が新製品を用意している。米国ではモトロラーの巻き返しに関心が集まっている。
昨年の9月中間発表の決算発表でソフトバンクの孫社長が「スマート・フォンとスマートPCの時代の始まり」と語っていたのが思い出される。孫社長の先読みは適格であった。
東京市場でも関連株の掘り起こしが始まった。ことしの人気テーマになることは確実である。