先週のNY株は下げた。S&P500-0.7%で、週間では12月以来の下げ。ナスダックも-0.7%であった。コンピュータ関連が指数の40%強を占めている。
特に相場の頭を抑えたのは金融株で住宅ローンの貸し倒れが予想よりも大幅に増加し始めたことをイヤ気した。
第4四半期の決算発表は峠を越えた。360社が既に発表したが、66%が予想を上回り、18%が期待を裏切った。ただ当初はヒト桁台の増益とみられていたが、週末現在では+10.8%と好調である。
今週は週後半に住宅関連の指標と、卸売り物価の発表がある。月初の雇用統計と並んで月間では現在のところもっとも関心のもたれているデータである。
米国株のもたつきに反してヨーロッパ株は好調であった。ドイツのエッセンでのG7の会合が終わったが、事前にはヨーロッパから円安について注文がでるという観測が強かったが、圧力はかからなかった。ヨーロッパの首脳の自信がわかる。
今回の米国の決算発表で注目されるのはハイテク企業の先行きについての強気見通しである。S&P500の10業種分類のうち、もつとも強気なのはハイテクの経営者で+22%の増益を見込んでいる。新しい潮流がハイテク業界に出てくるという一部のストラティジストの見方を裏付けるものである。
ただ気にされているのは、先週、IPO(新規公開)したフォートレス・インベストメントの初日の過熱である。
東京市場は昨年と異なり、当面は底堅い上昇トレンドをたどるとみる。決算発表のなかから好決算でありながら「発表売り」になった銘柄のなかに注目したいアイディアがある。