米国の個人投資家の資金のエマージング市場や外国株への指向は今年に入ってからも一段と強まってきてる。
2005年以来の投資信託への資金流入のうち85%が海外市場へ向かったという統計がある。代表的な海外投資の投資信託はMSCI Emerging MarketsというETF(上場投資信託)である。チッカー・シンボルはEEM。
この投資信託の今年に入ってからの売買高がすでに昨年の第4四半期を上回ってしまった。
「なぜそんなに人気があるのか?」という設問に対する解答は簡単だ。「儲かるから」である。過去3年間、S&P500の2倍のリターンを、投資家にもたらしている。
最近、代表的な新興国である中国が景気の沈静化の政策を打ち出し、上海株は下落したが、その影響はその他のアジア株には広がらなかった。中国のファンダメンタルと、他の新興国とは別であるという冷静な判断が投資家の中にはある。
エマージング市場は中国だけではない。われわれも一国だけのカントリー・ファンドへの投資から、さまざまなエマージング市場を投資対象にした投資信託に注目している。