足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ケタ違いの米国の投資家の資産

2005-06-17 22:45:59 | 株式
ウォール街の底の深さをつくずくと感じさせるのが、米国の証券マンの存在である。
証券マンは英語ではブローカーといわれる。そのランキングがこのほど発表された。
「ここに取り上げるメガ・ブローカーは一人で10億ドル(1100億円)以上のお客の資産を運用している。その顧客は2000~2003年の株式市場の下落時にも、被害を受けなかった。顧客は大きな市場の変動にも耐えられるアセット・クラスを求める傾向が強くなってきた」。ランキングのレポートの書き出しの一文である。
今回の調査でナンバーワンになったのは、メリル・リンチのブローカーのオーガスト・センネームで、顧客から預かっている運用資産の総額は51億ドル(5600億円)である。ベンチャー・ビジネスの成功者、企業の元CEO、資産家の第3世代などで、顧客の1人当たり平均資産は5000万ドル(55億円)。日本の常識からすると、想像もつかない数字の世界である。
このような富裕層がNY市場を形成しているのだから、その底の深さは計りしれない。
われわれの常識で米国経済を語る場合には、大きなな価値観の違いに気がつかづにいる。そこに間違いが潜んでいるのかもしれない。
資産運用の世界での日米の格差の大きさを改めて知らされる。
日本の金融市場はようやく、登るべき山の高さに気がつき始めた。
ウォール街のブローカーのスケールの大きさを知らされれ、日米の格差が埋まるプロセスに、われわれのチャンスがあるような気がする。
これからの資産運用のあり方を教えられるところが多い。
日本の株価の行方を語る場合に、なによりもウォール街の動きを重視する本欄の見方が間違っていないことを裏付けている。