足立美術館の茶室の前は、秋の情景だった。
私はどうした訳が分からないが、お茶会に招待され、和菓子は避けて、抹茶を頂いている。
周囲の客人も面識のない女性ばかりであった。
この後、私は独りで軒下でたたずみ、
枯山水の庭を眺めていると、ひとりの年配の男性が傍に寄ってきた・・。
このお方は、軒下に部下のような40代の男性に安易な椅子を二席用意させ、
私に座るように目でうながしている・・。
私は年配の男性のお方とは面識がなかったが、
創設された足立全康・氏と分かった。
私は座ると、家内のような女性が抹茶の茶碗を私に手渡した・・。
私は頂ただくと、常温の純米酒であることに気付き、
私は照れて、扇子を取り出し、扇(あお)ぎはじめた・・。
『お気に頂けました・・』
と創設者は私に訊(たず)ねた。
『これだけの庭を創られたこと・・大変な事と・・感じました・・
思いつきはどなたでも出来ますが・・
いざ、具現化する時には・・
資金があったとしても・・出来ないことを言葉に重ねるばかりでして・・』
と私は言った。
創設者は微苦笑して、私の家内のように人に、
私が頂いている抹茶茶碗を指して、お代わりを持ってくるように、
手振りをしていた・・。
私は気付き、
『充分・・頂きましたので・・』
と言ったが、声にならなかった。
ここで夢だったか、と昼寝から目覚めた。
私は思い込みの激しい人なので、関心のある方、興味のあることが、
幼年期より夢の中で、よく見ることがある。
亡くなわれた創設者が夢の中で出てきたりするので、
不可解にも夢幻と現(うつつ)の世界を行き来することもある。
先程、庭に下り立ち、樹木を眺めながら、
過日の旅の折、足立美術館の枯山水の庭は、
私の心に何時までも残影があり、余韻があった、
と改めて認めたりしている。
私はどうした訳が分からないが、お茶会に招待され、和菓子は避けて、抹茶を頂いている。
周囲の客人も面識のない女性ばかりであった。
この後、私は独りで軒下でたたずみ、
枯山水の庭を眺めていると、ひとりの年配の男性が傍に寄ってきた・・。
このお方は、軒下に部下のような40代の男性に安易な椅子を二席用意させ、
私に座るように目でうながしている・・。
私は年配の男性のお方とは面識がなかったが、
創設された足立全康・氏と分かった。
私は座ると、家内のような女性が抹茶の茶碗を私に手渡した・・。
私は頂ただくと、常温の純米酒であることに気付き、
私は照れて、扇子を取り出し、扇(あお)ぎはじめた・・。
『お気に頂けました・・』
と創設者は私に訊(たず)ねた。
『これだけの庭を創られたこと・・大変な事と・・感じました・・
思いつきはどなたでも出来ますが・・
いざ、具現化する時には・・
資金があったとしても・・出来ないことを言葉に重ねるばかりでして・・』
と私は言った。
創設者は微苦笑して、私の家内のように人に、
私が頂いている抹茶茶碗を指して、お代わりを持ってくるように、
手振りをしていた・・。
私は気付き、
『充分・・頂きましたので・・』
と言ったが、声にならなかった。
ここで夢だったか、と昼寝から目覚めた。
私は思い込みの激しい人なので、関心のある方、興味のあることが、
幼年期より夢の中で、よく見ることがある。
亡くなわれた創設者が夢の中で出てきたりするので、
不可解にも夢幻と現(うつつ)の世界を行き来することもある。
先程、庭に下り立ち、樹木を眺めながら、
過日の旅の折、足立美術館の枯山水の庭は、
私の心に何時までも残影があり、余韻があった、
と改めて認めたりしている。