田中裕子が75歳の女性を演じている(日高桃子)。亭主に先立たれ一人で暮らしている。子供達もあまり関わってこない。病院に行ったり、図書館で古代の生物の本を借りたりする。車をリースするのにホンダのディーラーの営業の従業員を家に入れて話をしたり。亭主(日高周造:東出昌大)が先に亡くなったのは、自分に一人の生活を楽しませるための気遣いだ、と言う。寂しさ、人恋しさを感じながらも、あまり変化の無い一日一日を一人で過ごしていく。
過去の出来事も描写される、例えば桃子の祖母が晩年は孤独だった事、結納したがそれを振り切って都会に出てきた事、住み込みで食堂で働いていた時に周造と出会った事などなど。若い頃の桃子は蒼井優が演じる。
強く印象に残ったのは、桃子の祖母が出てきて、桃子を含む放っておいた人々?に何も恨み事も言わずに笑顔で桃子と接していたシーンだ。幻のようなシーンだ。
桃子が感じる寂しさ、人恋しさを、三人の俳優が桃子と同じ衣装で出てきてつぶやく。あまりこのやり方は僕の好みではなかった。
田中裕子はもっとババアのメイクにすべきだったのでは?白髪だったが、顔のしわとかしみは少なくてもっと若く見えてしまう。
岩手県の遠野の方言はよく知らないが、俳優達の発音に問題は無いように僕は感じた。
おばあさんのあまり変化の無い日常を描いた映画なので、初日なのに観客は入ってなかった。
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