ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

雪眼

2009-01-09 15:55:31 | 昔話
大学卒業前の2月に私は一人で八方尾根にスキーに行った。

私の下には弟がいて4歳下なので大学受験の年だった。スキーを終えてから弟の様子を見に行くという計画だった。

その時の八方尾根は快晴で春の日差しだった。気持ちが良かったので、リフトの一番上からさらにスキーを担いで登っていった。いけるところまで行こうと思ったがキリがないので一山半くらい登ったところでやめて下ることにした。

下る途中で何となく見にくいなとは思っていたが下ってきて貸しスキーを返すために小屋に入ったあたりでずいぶんものが見ずらいことに気がついた。何となく目に白い膜がかかっているような感じだった。その日スキーを終えたら夜行列車で青ミリまで行くつもりだったが、どうも見えにくいので糸魚川で降りて薬局で目薬を買い一泊することにした。 視力が0.1以下の人などはメガネをかけないと信号が変わったのもよくわからず、周りの人の気配で一緒に動く、とかいう話を聞いたことがあったが自分がそんな状態になるとは思いもよらなかった。とりあえず一晩寝て良くならないようなら眼科に行こうと思っていた。

翌朝起きたらば、かなり視力は回復していて、まだ通常よりは見えにくいものの、時間がたてば治るという感触が得られたので予定通り札幌に向かった。弟の受験の様子を見ると言っても何もすることはなく「頑張れよ」といったくらいだったと思うが、逆に私の眼の調子が悪いなどと言って心配をかけないように気を使った。スキー焼けですごい顔だったと思うので眼のことは気づかれなかったと思う。一週間くらいで完治した。

当時私は眼には自信があって視力も良かったし、寝ながら本を読むとか、目が悪くなるとかいわれていたことにもほとんど気にせずにいて、目が悪くなることはなかった。北海道で子供のころにスキーを滑った時にサングラスなどはつけたことがなかった。

サングラスなしで1時間半くらい担いで登るときに、下を向いて足元を見てひたすら登る。そのときの太陽光の雪での照り返しをずっと受けていたので雪目になったのだと思う。 それ以降、サングラスを買ってスキーに行くようになった。

それ以降は気をつけていたのだがやはり雪の中の太陽光線で目を傷めたことが一度ある。

それは米沢の白布高湯温泉から山スキーに行った時のことである。私は30歳くらいの時で、山スキーはやったことがなかったのだが会社の後輩が自分の山スキーを貸すから行こう、と誘ってくれて、白布温泉から2時間ほど登り、あとは4時間歩と延々と下って米沢の二つ先の駅に降りるコースである。

このときも天気は最高に良く、途中で雪でワインを冷やして飲んだりして、この山スキーは私のこれまでの人生でもベスト5に入るくらいの印象的な一日だったのだが、帰ってくると眼が真っ赤になって顔まで腫れてきた。このときは病院に行って、結膜炎だと言われて、他の人に移すといけないからとしばらく会社を休まされた。

山スキーは二人だけだったが、スキー場には何人かで一緒に行っていて、結膜炎になったのは私一人だけだった。どこかでウィルスをもらったのだと思うがやはり太陽光で眼が弱っていたのかと思う。その時は色つきのゴーグルをしていたのだが暑いくらいの天気だったのでゴーグルを上げていることが多かったのだと自分で思っている。

写真はいつも歩いている鶴見川に雪が降った時の状況(昨年)である