yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

シアター!

2010-04-06 20:35:59 | その他
有川浩さんの「シアター!」を読了。

小劇団「シアターフラッグ」・・・ファンも多いが、解散の危機が迫っていた。
そう、お金がないのだ!!
その負債額、なんと300万円!
悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。
司は巧にお金を貸す代わりに「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と厳しい条件を出した。

 と書かれた裏表紙の解説を読んで面白いかもと手を伸ばした私ですが、「メディアワークス文庫」とあるのを見て??
電撃文庫と同じ感じの出版社(角川系?)みたいで、仕舞った、お子様向けだったかなと買ってから後悔したのですが。
楽しくサクサクと読めました。

特に兄弟のありようが面白くて・・・我が旦那様にも弟さんが一人。兄貴としての弟に対しての心遣いはこの司さんと同じようで、読んでいて微笑ましくて。

そして小劇団の裏事情もいろいろ知ることが出来て又楽し。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北緯四十三度の神話

2010-04-04 20:34:03 | その他
浅倉卓弥さんの「北緯四十三度の神話」を読了。

姉・菜穂子・大学助手
妹・和貴子・ラジオ局アナウンサー

一番近くて遠い二人
と帯に書いてあります。

私には姉妹兄弟が居ないので、歳の近い姉妹が居るとどんなんだろうと・・・想像するしかないのですが・・・結構きついものがあるんじゃぁないかと思います。

両親を交通事故で亡くした日、出掛ける母が姉に告げた言葉は「和貴子お願いね」。

姉は妹を守ろうと、全力で守っていこうと決意したのに・・・妹はサッサと姉の目の届かないところへと。
そして姉の下に帰ってきたときは、、、、まるで手の届かない妹に・・・

和貴子の亡くなったフィアンセの死。姉の同級生だったフィアンセを間にした姉妹の心の葛藤。

読みながらダンナの兄弟関係とかを考えてみて・・・姉や兄ってすごく下のものを気遣ってるんだなぁと思います。そして妹や弟は大好きな姉や兄の大切なものが欲しくなるんだよね、きっと。好きだからこそ。

そんな姉妹の心の揺れをすごく丁寧に描き、私を納得させてしまいます。

好きな場面は、和貴子さんのラジオ放送のシーンです。
学生時代に聞いていた深夜放送の雰囲気を思い出しました。
加藤君、、、姉妹二人の和解の場面に立ち会った彼・・・いい役です。

久しぶりに、この二人のその後を是非知りたいと思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボックス!

2010-04-02 22:59:11 | その他
百田尚樹さんの「ボックス!」上下巻を昨夜1時前までかかって読了。

大阪恵比寿高校ボクシング部。1年の鏑矢義平は天才的なボクサーである。
その鏑矢の幼馴染でいじめられっ子だった木樽優紀が入部した。
成績がトップクラスの木樽のボクシング部入部は周りのものを驚かせたが、彼には強くなりたい理由があった。

運動神経抜群で天才的なボクシングセンスを持っているが、いつも手抜きの練習でおちゃらけてばかりの鏑矢とひ弱で体力はないが真面目に教えられたことを黙々と繰り返しひたすら目標に向かって努力する木樽。
この二人を対比しながら、その成長と挫折を描き出していく。

ボクシングに詳しくなくっても充分に堪能できるように、何も知らない英語教師の高津耀子をボクシング部の顧問に配し、コーチの沢木が耀子にボクシングのいろはを解説していく手法をとっているので読者はしっかりボクシングのルールやプロとアマの違いを理解できるようになっています。

何となくストーリは予想がつくのですが、それでも読み急がなくてはいけないほどに面白かったです。

前半はあの終盤への助走。

鏑矢と木樽・・・私はひたすら鏑矢(カブ)の気持ちに添ってしまった。本当はすごく優しい子だったカブが変わらざる得なかった、その葛藤で今のおちゃらけた現在のカブが居るのかと考えたり。

きっと耀子が電車で見かけた「風」のように去っていったカブが余りにかっこよすぎたからかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする