yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

ボックス!

2010-04-02 22:59:11 | その他
百田尚樹さんの「ボックス!」上下巻を昨夜1時前までかかって読了。

大阪恵比寿高校ボクシング部。1年の鏑矢義平は天才的なボクサーである。
その鏑矢の幼馴染でいじめられっ子だった木樽優紀が入部した。
成績がトップクラスの木樽のボクシング部入部は周りのものを驚かせたが、彼には強くなりたい理由があった。

運動神経抜群で天才的なボクシングセンスを持っているが、いつも手抜きの練習でおちゃらけてばかりの鏑矢とひ弱で体力はないが真面目に教えられたことを黙々と繰り返しひたすら目標に向かって努力する木樽。
この二人を対比しながら、その成長と挫折を描き出していく。

ボクシングに詳しくなくっても充分に堪能できるように、何も知らない英語教師の高津耀子をボクシング部の顧問に配し、コーチの沢木が耀子にボクシングのいろはを解説していく手法をとっているので読者はしっかりボクシングのルールやプロとアマの違いを理解できるようになっています。

何となくストーリは予想がつくのですが、それでも読み急がなくてはいけないほどに面白かったです。

前半はあの終盤への助走。

鏑矢と木樽・・・私はひたすら鏑矢(カブ)の気持ちに添ってしまった。本当はすごく優しい子だったカブが変わらざる得なかった、その葛藤で今のおちゃらけた現在のカブが居るのかと考えたり。

きっと耀子が電車で見かけた「風」のように去っていったカブが余りにかっこよすぎたからかもしれない。
コメント
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