yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

北緯四十三度の神話

2010-04-04 20:34:03 | その他
浅倉卓弥さんの「北緯四十三度の神話」を読了。

姉・菜穂子・大学助手
妹・和貴子・ラジオ局アナウンサー

一番近くて遠い二人
と帯に書いてあります。

私には姉妹兄弟が居ないので、歳の近い姉妹が居るとどんなんだろうと・・・想像するしかないのですが・・・結構きついものがあるんじゃぁないかと思います。

両親を交通事故で亡くした日、出掛ける母が姉に告げた言葉は「和貴子お願いね」。

姉は妹を守ろうと、全力で守っていこうと決意したのに・・・妹はサッサと姉の目の届かないところへと。
そして姉の下に帰ってきたときは、、、、まるで手の届かない妹に・・・

和貴子の亡くなったフィアンセの死。姉の同級生だったフィアンセを間にした姉妹の心の葛藤。

読みながらダンナの兄弟関係とかを考えてみて・・・姉や兄ってすごく下のものを気遣ってるんだなぁと思います。そして妹や弟は大好きな姉や兄の大切なものが欲しくなるんだよね、きっと。好きだからこそ。

そんな姉妹の心の揺れをすごく丁寧に描き、私を納得させてしまいます。

好きな場面は、和貴子さんのラジオ放送のシーンです。
学生時代に聞いていた深夜放送の雰囲気を思い出しました。
加藤君、、、姉妹二人の和解の場面に立ち会った彼・・・いい役です。

久しぶりに、この二人のその後を是非知りたいと思いました。
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