遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

やっと雨 ・・・ 映画『裸の島』のことなど

2009-09-15 01:11:20 | あまってら農園

 疎らに生えた大根                     
 待望の雨が降った土曜日(12日),発芽しなかったキャベツとハクサイの苗を買うために大急ぎで種苗屋さんに向かい、1株45円の苗を100株仕入れて雨の中,植えつける。
 ついでにダイコンの種を買ってダメ元で播種。55日系のものは発芽してくれればまだ間に合うかもしれない。干し理想は75日系なので無理なのは明らかなのだが11月下旬まで置いてみたい。

 発芽しなかったのはどこも同じでみんな雨を待っていたらしい。と言うことは種苗屋さんにとっても恵みの雨だったと言うことで、在庫の苗が一気に出たと恵比須顔だった。

 12日だけは終日降った雨だが、その後はピーカン続きで当分は水遣りが欠かせない。祈る気持ちで青い芽吹きを待つ日々である。

 水のない山畑でなけなしの水をくれていると、昔(中学生の頃)見た『裸の島』(監督新藤兼人)と言う映画のあるシーンを思い出す。

 渚から山のてっぺんまで耕された瀬戸内の小さな孤島に住む殿山泰司と乙羽信子の夫婦。水のない島に近くの大きな島から伝馬船で水を運んで野菜に潅水する日常の繰り返しの中で、ある日,乙羽が転んでタゴ(桶)の水をひっくり返したのを殿山が殴りつけるシーンだ。
 暗くて重苦しい映画で、セリフはなく全編を流れる物哀しい音楽とそのシーン,そして長男の死の後、狂乱して作物を抜き大地にたたきつける乙羽を黙って見つめる殿山の顔が鮮明に浮かんでくる。


           
 逞しく育っているのは7月19日播種のブロッコリー。

春日山にて竜巻を見る

2009-09-13 01:24:03 | たび・出会い

 左:まるさん 右:ラブフォーさん」
          
 春日山駅に着いて案内板を見ていると『木偶さん・・』と言う声がして、振り向くとまるさんが来てくれていた。
 すぐに春日山へ連れて行ってもらいまずは昼食。
 まるさんのはからいで食後のコーヒータイムにラブフォーさんが合流し、さわやかな木陰のベンチで1時間あまり談笑する。

 直江津の港の長い堤防を見おろしながら釣りの話しをしていると、『海が荒れているな』とまるさん。白い三角の波が防波堤を乗り越えているのが見える。
 海を眺めていると沖合いの上空の黒い雲の中から細い錐のような黒雲が海面の方に向かって伸びているのが見え、あれは何かと聞くと2人同時に『竜巻だ』とこともなげに答えるのに驚く。

 直江津港方面
          
          
 竜巻はゆっくりと北に進み、やがて消えて行ったかと思うと別の所でまた海面に向かって伸び始め、時に2本同時に発生したりすぐに消えたりする。そのうちの1本が急速に発達し、よくよく見ると先端が海面に達して下から水しぶきらしいものが立ち上がっているのが見えた。
 それはこの辺りではさして珍しい現象ではないが、すべて海の上でのみ起こり、陸上に及ぶことはないと言う。
 富山湾の蜃気楼と言い直江津沖の竜巻と言い、瀬戸の海では考えられない現象で、さすが日本海である。

 列車はがら空き
          
 それまで晴れていた春日山の空がいつしか厚い雲に覆われ、風が幾分強くなって来たのを潮に春日山を後にする。

 11月に鍋倉山トレッキングの計画があり、巨木の森を一緒に歩きませんかとのお誘いを頂いて参加を約し、当初の予定より1本遅い14:55の電車で長野・明科に向かう。

 18:13帰着

永訣

2009-09-12 01:21:43 | 山のあしおと小学校
 いつか来るその日を迎える。

 60数年間連れ添ってきた君達との永遠の別れ

 しかも一度にかくも多数を失うとは・・

 ハッキリしていることは 君達に落ち度はなく

 悪いのは君達を支えきれなかった 君達を取り巻く組織だったと言うこと

 今宵は無傷の君達を葬る悔しさに涙しつつ眠る

 君達の無念は 残る21の仲間がしっかりと受け止め

 君達に代わってその役目を果たすだろう

 君達の遺骸はしっかりと保存したが

 それは誰にも見せずにおこう

 さらば 我が3本の前歯よ!


 と言うことで、殆ど役目を果たしていなかった門歯3本を一度に抜く羽目になり、今日から歯抜けじじいだ。虫歯でもない歯を抜くなんて超悔しい!
 残った歯で切歯扼腕!

唖然 呆然 愕然・・・秋野菜発芽せず!

2009-09-11 00:47:38 | あまってら農園

     
 12日ぶりに畑に行って愕然とした。青い芽をふいているはずの畑はからからに乾いて草も生えていない。キャベツ,ハクサイ,ダイコン,ホウレンソウ,ルッコラ・・,すべての秋野菜が発芽に失敗した。かつてない事態に呆然自失。
 全然発芽しなかったのか、それとも発芽してから枯れたのか分からないが、どうやらこの間1日も雨が降っていないらしい。

 キャベツとハクサイは苗を買えば何とかなるが、ダイコンだけはどうにもならない。今から播いてどうにかなるものでもない。
 今冬,自前の野菜でキムチや漬物をつくることは諦めるしかない・・。参った!


     
 留守中の収穫・管理を依頼しておいたキュウリは相変わらず好調で、3日ごとに40~50本の収穫があったと言い、この日は46本採れてなお衰える気配がない。


     
 ハウスの天井がこの状態なので当分ビニールをかけられそうにないが、いつまで採れ続けるのか興味深い。
 何度試みてもうまく行ったためしがないタマネギの播種。タイムリミットは過ぎているが何とか発芽させたい。

春日山に行ってきた

2009-09-10 22:34:26 | たび・出会い

     
          
 9月10日(木)
 18切符を2回分余らせてしまった。10日が最後の日なので『1枚だけでも使ってやろう~』と言うことで春日山まで行くことにした。
 予定通り9:53の電車に乗りまずは長野へ。長野駅で40分近く待って乗り換える。
 ふと目を上げると外は一面の秋だった


     
          
 何と言う駅か忘れた。
 雑草の生えた線路・・,
 なんでもないこう言う景色が好きだ。


     
                    
 ふいに山が開けて 荒井の街が見えた
 広がる田園 波打つ稲穂


    
         
 12:07,春日山駅に着いた。
 駅前の案内板を見ていると 『木偶さん!』と呼ぶ声・・,
 振り向くとまるまるさんがいた。
 無理して会いに来てくれたのだ。
    

カモシカ無惨!・・・パラポックス罹患個体に遭遇

2009-09-10 00:13:16 | 生き物達

          
 矢の沢の農園に向かう途中の町道脇の側溝にカモシカが蹲っているものを見つけた。至近距離でも逃げないのを訝ってよく見ると、このカモシカは左目の眼球が白く蝋のようになって明らかに失明している上に右目も負傷したらしく完全に塞がった状態で、つまり全盲状態で動けず、また目だけでなく口の周りや鼻等の皮膚・粘膜の裸部がことごとく膨れ上がって瘤こぶになり異常な状態であることが分かった。
 あまりの無惨さに驚き明科支所に連絡すると、すでに同様の連絡があって今職員が現場に向かっていると言うのでその場で待つことにした。

     
 待っている間に顔中に出来た瘤の状態を克明に写真に撮るとともに大町山岳博物館の宮野さんに報告すると、即座に『それはパラポックスと言う伝染病です』と言う答えが返って来た。説明によると、パラポックスは他の個体に感染する恐れがあるので隔離する必要があるのだが、長野県内にはそれを受け入れる施設がないので捕獲して隔離することは出来ず、結局は『山に追い返して天寿(?)を全うさせるしかない』とのことだった。この状態ではまともに生きていけるとは思えず、早晩死ぬしかないので『天寿を~』云々は矛盾だが、要するになるべく他の個体と接触しないで、ひっそりと死んでくれるのをのを待つしかないと言うことのようだ。

     
 30分後に顔見知りの職員さんが来たので宮野さんから聞いたことと、地方事務所の林務科に連絡するようにとの言を伝えてその場を離れた。
 首から後ろの部分は毛並みもきれいで健康そうな若いカモシカであっただけに気の毒で可哀想でいつまでも気になって仕方なかった。我々にできることは何もないと言う冷徹な事実を受け入れなければならないのはつらいことだ。
          

渓流竿での海釣り

2009-09-09 10:04:13 | 山のあしおと小学校

     
 海釣りと言っても防波堤での陸釣りにしか興味がないし、投げ釣りはやらない。竿を手に持って目と手でアタリを感じ取れる釣りが気に入っているし、じっと待つのでなくアタリを求めて自ら動く点も重要な要素になっている。そうでない釣りはつまらない。
 まあこれは磯釣りをするほどの強い竿や高い餌代にかける金がなく、まして船釣りが出来るほどの余裕などないことの負け惜しみでもあるかもしれないが、この釣りが渓流釣りをそのまま海に応用したものに他ならないと言う点が性に合っているのはたしかだ。何よりも竿とライン,錘,ハリだけ,夜の釣りだから目印さえもないと言うシンプルさがいい。

     
 渓流竿で抜きあげることのできる限界点をチヌでは30cm未満と考え、ラインは1号~1.5号以下でタモを使わない釣りを通してきたが、岳クンやわしクンに某港の堤防で40cm級のチヌが釣れるということを実績を上げて見せる必要からタモを使ったことがあり、実際にその場面で35cmを上げて2人がナットクしたと言う経緯があった。

     
 渓流竿での釣りは、限界の大きさの魚がかかった時にわずか5.6mの竿と5~5.5mのラインで強力な引きに耐えて手元に引き寄せ、空気を吸わせることが出来れば勝ち,ラインを切られるか竿を伸されたら負けである。
 タモがあれば掬い上げて大きさを確かめることが出来るが、1人の時は今も使わないので、切られたらそれはそれで由としてる。
 以前はハリス0.8号だったのだが、さすがにそれで30cmは無理だということが分かったので今は1号である。
 このような釣りでも強力な竿とラインでより大きな魚を釣るのと同等か、あるいはそれ以上のおもしろさがあると考えている。