17年の思い

昨年社長に就任された二代目社長様に正座をして言われた言葉です。
「廃業しようと思います。」
一瞬言葉を失った自分がそこには居ました。

先月、新社長になってから始めての決算が終わり
その船出はやや厳しい船出となったばかりでした。
その社長が出した結論
それが法人組織を個人事業に戻すというものでした。

話を聞き進むとどうやら弊社にも問題があることが分かりました。
黒字化支援が出来ていなかったという事です。
毎月訪問していながらも本当に必要な指導を仕切れていないようでした。
人の使い方
商品の回転のさせ方
経営者としての動き方
その一つ一つについて日々悩んでおられたようでした。

今日は先代であるお父様ご夫妻
そして新社長が関与先様から出席され
弊社は私が出席しましたが
お昼は5人分用意されていました。
もう一人分は弊社の担当者分です。
非常に残念そうな関与先様の顔が印象的でした。
せっかく用意していただいた食事ですので
私が二人分いただく事にしました。

17年の思いを切々と語ってくださったお父様ご夫妻
感謝感謝でここまで来たが
新社長の決断は応援するしかない立場になったとも聞かせていただきました。

その場に居なかったが故に
お客様の思いを聞くことが出来なかった弊社担当者
なんだか大きな忘れ物をしたように感じた二時間でした。

教育者としての信念

桐生第一高校が敗れました。
奇しくも我が県の代表金沢高校に敗れたものです。

桐生第一高校の甲子園出場については多くの議論を醸し出しました。
校長が決断し、出場を強行したものの
本当に桐生第一ナインにとって教育の一環になったのでしょうか？

ひょっとしたら、校長をはじめ多くの大人たちの
名誉や欲の材料にされたことは無かったのでしょうか？

桐生一の福田監督が辞任示唆 部員逮捕の責任取り(共同通信) - goo ニュース

無心で練習を続けた桐生第一ナインの精神状態はどうだったでしょうか？
後ろめたさの中の試合になってはいなかったでしょうか？
本当に被害者意の事を思うなら断念することも教育ではなかったのでしょうか？

人それぞれの信念をとやかく言う立場には無いのかもしれません。
しかし、疑問の残る甲子園出場だったように思います。

家に住めなくなりますか？

今日午前中悲痛な顔でご相談に来られた方があります。
国民金融公庫に自宅を仮差押されたのですが
直ぐに出て行かないといけないでしょうか？

ご相談者にとっては切実な問題です。
国民金融公庫からの催告書や
裁判所からの書類
土地建物の登記簿謄本などを持って来て色々質問をされていましたが
一番気にされていたことは仮差押をされたら
直ぐに自宅から退去しないといけないのかということでした。

仮差押をされても直ぐに退去しないといけなくなることはありえないので
その旨をお伝えし、仮差押を解除する方法があることなどをお話しすると
「あ～、良かった！こんな暑い夏に何も持たずに放り出されてしまうかと
冷や冷やしていたが、話を聞いて楽になった！本当にありがとう！」と言って
ニッコリ笑って頂けました。

我々は普段何気なく法律を操っています。
そして、ご相談者は法律の条文とはかけ離れた所に住んでおられます。
したがって、我々のようなものの読解力と経験が必要になります。

借りたお金を返せなくなることは決して許されることではありません。
しかし、どんなに努力をしてもそれがかなわない場合は
法律に守ってもらう必要があります。
お金の価値が人の命の価値に勝るとは思えないからです。

これから益々今回のようなご相談が増えそうです。
一つ一つの相談に真摯に対応して行きたいと思っています。

起死回生ならず？

弊社の関与先企業ではありませんが
一月ほど前に自宅近くにあった健康器具販売店がなくなりました。
お客さんに店内で健康器具を試用してもらい
その効果を自宅でも味わって貰おうという趣向だったようです。

そのお店は以前はエステ店であり
その当時はたくさんのお客さんがあったようですが
業態変更をしてからはさっぱりだった様に見受けました。

このお店がなくなる数ヶ月前に
同名の店舗が若者が集まる地域に大々的にオープンしました。
恐らく経営者は同じだと思います。
ビルのワンフロアを借り切り維持費は相当かかることが予想されました。
「こんな場所に無茶な出店するなぁ…。」と思いながら
お店の前を通り過ぎていました。

このお店もなくなっている事を今朝気付きました。
新しいビルにポッカリ空いた空間に違和感があったため気付いたものです。

確かに魚の居ない所に釣り糸を垂らしても魚は釣れません。
しかし、自分の体力がなくなっているにも拘らずそれを無視して
大きな釣り針を投げ込んでも魚が釣れよう筈がありません。
起死回生を狙ったギャンブルは成功の確率は殆ど無い事を知らなければなりません。
出店を重ねながら資金を回す手法は爆発的需要が無ければ成り立ちません。
そんな需要も無いのに無茶な出店は体力を無くすだけです。

身の丈に応じた経営は大切です。
起死回生の逆転ホームランは狙って欲しくないものです。

人財募集

良い人材が欲しい！
これはいつの時代も、どの企業においても異口同音に聞かれる言葉です。
我が社も例に違わず人財が欲しい企業の一つです。
『人材』ではなく『人財』です。

『じんざい』には色々な意味があります。
人罪・・・居るだけで罪な人
人災・・・災いをもたらす人
人在・・・居るだけの人
人剤・・・イベントが無いと動かない人
人材・・・普通に役立つ事を期待される人
人財・・・企業の宝となる人

ある同業者の方に弊社の求人広告は求人広告に非ずと言われた事があります。

税理士法人泉が丘会計センターの求人広告

ハードルが高すぎて最初から諦めてしまう。
そんな求人広告をして求職者を冒涜するのもいい加減にしなさい！とまで言われました。

実は弊社への入社試験は弊社の求人内容を見てもなお
直接電話をしてくる勇気をみる事から始まっています。

税理士山根と仕事がしたい
お客様の為の仕事をしたい
ほんの少しでも良い、経営者の応援をしたい
敢えて自分を甘えさせたくない
そんな思いのある人が欲しいのです。

だらしない税理士が多いせいか税理士業界は楽な業界だと思い込み
会計事務所に就職したがる人の中には厳しさを好まない人がいます。
勉強をしたがらない人がいます。
世の中の為になろうとしない人がいます。
会計事務所をサービス業と理解しようとしない人がいます。

本当は資格や学歴は無視しています。
必要なのはお客様の為に先ずは自分の身を投げ出す熱い心です。
その熱い心を持っていてくれるなら時間を掛けて育てようと思っています。
そして、私が居る限りは全力でスタッフを守り抜きます。

お客さんが減ったから
お客さんから値下げを言われたから
世の中の流行りだから
そんな理由でスタッフをパート化したりはしません。
給料を下げる事などしません。
未来を語れない職場など全力で仕事に励もうなどとは思わない筈です。

お客様の為に身も心も焦がす
そんな熱い人が弊社にとっての『人財』の第一歩と考えています。