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お金をかけて大きな被害を受けた。

2011-05-04 10:02:59 | FP
宮古市の田老地区は高さ10m、総延長2.5kの巨大な防潮堤を持つことで知られていた。また、製鉄所のある釜石市では湾口に30年間に1200億円の費用をかけて、水深60mの海底からそそり立つ堅固な防潮堤を建設していた。しかし、この立派な防潮堤が人の心に油断を起させた。多くの人たちはこの防潮堤が自分達の命を守ってくれると信じていたのである。その証拠に、昨年のチリ地震後の津波警報では、実際に避難をした人たちはわずか、3.8%に過ぎなかったという。避難をした人たちも、実際に何も起こらなかった事実を見て、気象庁の警報はいいかげんだと文句を言っていたという。けれど、今回の大震災では、このような巨大な防潮堤をはるかに越える大津波が押し寄せた。他方、東北では、地形の関係や財政の問題で、このような巨大な防潮堤を作れないところも多い。そのようなところでは、津波警報には敏感であった。ある地区では日ごろの訓練も真剣に行われていた。そして、今回の大震災で、もちろん、家屋などの財産の多くは泥水の中に消えてしまったが、多くの人たちが30分以内に、避難が終わり、大切な命を守ることができたという。つまり、皮肉な話であるが、お金をかけて、巨大な防潮堤を造り上げたゆえに、大きな被害を受けてしまったこともある。どのような堅牢なものも人間の心の持ちようで、役にも立つし、立たないこともある。

Y-FP Office Japan

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