独裁者と言うのは所詮、人を疑うようにできている。だから、政権内部を信頼できる身内で固める方向に向かう。北朝鮮のように、最初から独裁色が強い政権では初期の段階から金正恩総書記の妹金与正氏が登用されるのだが、表向き民主的、あるいは集団指導体制を標榜している国々では、独裁者が独裁的な権力が強まるにつれて、そうなるようである。ロシアのプーチン大統領だが、娘が二人いる。長女のマリア・ボロンツオワ氏と次女のエカテリーナ・チホノワ氏である。プーチン大統領はこれまで、この二人の女性の存在をひた隠しにしてきたのだが、ここにきて、国際経済フォーラムに異例の登壇など露出が目立ち始めた。それにはプーチン大統領の後継者問題と関連がありそうだとささやかれている。中国の習近平主席である。6月17日から19日までの3日間、中国共産党中央軍事委員会が陝西省延安市において「全軍政治工作会議」を開かれた。わざわざ、延安で開催したことに意味がある。習主席は毛沢東の故事にならい、再び、軍の粛清を行うとの意思表示である。その目的の一つが彭麗媛夫人の軍内地位向上のためであるという。(くちなし亭、2024.06.22)
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