人間とは、2歩前進して、1歩下がるような存在である。躍進と停滞を繰り返しながら、少しずつ進歩してきたのである。織田信長が天下布武の意思を明らかにするのは、美濃を制圧し、名を岐阜に改めた時である。しかし、信長はそこに至るまで、長い前進と撤退の時代を繰り返した。そして、その歩みは信じられないほど遅々としたものであった。日本の政治が自民党政権に先祖帰りしたのも、そのようなものかも知れない。それに、自民党自身も、以前の自民党ではないはずである。さて、日本は、今、停滞の中にある。少子高齢化社会といわれるが、世界も瞬く間に、日本と同じような少子高齢化社会を迎えるはずである。中国もそうだし、ヨーロッパの国々もそうだ。さらに、いわゆる後進国と呼ばれる国々も、同じような運命の中にある。ならば、今の日本は世界の先達である。いかに、この高齢化社会を活力あるものにするか。あるいは有意義な社会として、人類に貢献していくか。それが試されているのである。例えば、ロボット技術の活用とか、あるいは、どこにでもいける車椅子社会の実現とか、それはとりもなおさず、電動二輪車のような軽量小型の乗り物で、健常者がどこでもいける社会になることである。社会的な弱者に優しい社会を実現することは、実は、私たち、誰もが恩恵を受けることができる社会になることでもあるのである。
Y-FP Office Japan
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