黙っていれば自然増殖していく

日本の官僚はあらゆる事柄に首を突っ込むことに熱心である。だからこのエネルギーを日本の国民が打ち破るのは並大抵の力ではできない。ただ、この官僚たちの唯一の欠点は外国に弱いことだ。外国、特に、欧米の制度を導入することには重い腰を上げる。そのひとつの例が減価償却制度の見直しである。これまで、日本の中小企業の資産を減価償却するのは大変だった。どれがいつまで、幾ら減価償却できるのか、面倒くさくて、自分ではとてもわからず、ついには仕方なく税理士や税務署の職員にお尋ねするという慣行が出来上がってしまっていた。例えば、機械業種では細かく、３９０区分にも分かれていたのである。それが平成１９年度の税制改正で、欧米の減価処理に近づけるという目的で、業種ごとに１区分に簡素化されたのである。機械業種ならば３９０区分から１区分になったのである。良いことではあるが、まだまだ、このような官僚主導のシステムがあるに違いないし、黙っていれば、自然に増殖していくのだ。

Y-FP Office Japan