私はジェームス・ボンドやナポレオン・ソロが活躍していた時代から、スパイ小説や映画が大好きだった。だから、今も、本の中のスパイたちを陰ながら応援しているのだが、過去も現在も、敵役は必ず、ロシアのスパイたちなのであった。可哀そうではあるが、スパイ小説に敵役がいなくなったら、大変なのである。こちら側のスパイにとっても、仕事がなくなり、廃業せざるを得なくなるのである。そんなことはスパイ好きの私が許さないのである。さて、ウクライナ戦争が始まり、西欧の国々の多くがロシアのスパイたちを次々に国外へ追放した。そして、追放されたスパイたちがどこに行ったかと言うとスイスなのである。永世中立国のスイスは西欧では珍しい外交官を追放しない国である。そして、永世中立国ならではのことだが、ジュネーブには国際機関が多く設置されている。スイス連邦情報庁(FIS)は6月27日、安全保障に関する情勢報告書で、「スイスにおけるスパイ活動がさらに激しくなっている。」と公表した。だから、ジュネーブの街角で、ロシアのスパイ同士が「Здравствуйте! (ズドラーストヴィチェ) = こんにちは」と今日もあいさつを交わしていることだろう。(くちなし亭へようこそ、2022.06.30)
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