ミャンマーの騒乱は思った以上に大きいようだ。2021年2月のクーデターで、ミャンマー国軍トップのミンアウンフライン最高司令官が軍事政権を誕生させ、民主選挙で選ばれたアウンサンスーチー政権は解体した。これが多くの民衆の反感を買った。軍事政権は力で、彼らを弾圧したのだが、ミャンマーが他の独裁国家と違う点は、少数民族による武力抵抗運動が長く続いてきたことだ。これに、弾圧によって、地方に逃れた人々の抵抗運動が加わった。「1027作戦」と名付けられた今回の反転攻勢は、影響力を持つ3つの民族反乱軍が同盟を結ぶ形で、先月末にミャンマー北西部で開始された。その勢いは国内各地に飛び火し、北部、西部、南東部の町や地域を次々支配しようと攻勢を強めている。先月27日以来激化している紛争は、ヤンゴン、マンダレー、ネピドーといった主要都市にはまだ広がっていないものの、抵抗運動にとっては流れを変えるターニングポイントなったかもしれない。(くちなし亭、2023.11.30)
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