北朝鮮が29日未明に、ICBMと思われるミサイルの発射を行った。北朝鮮のたびかさなる挑発行為で、国連の経済制裁が厳しくなる一方である。中国と北朝鮮間の軋轢も大きくなって、中国の制裁参加は北朝鮮にとっても痛手であろう。ただ、日本もそうだが、韓国のソウルを人質に取られた状態での、北朝鮮への攻撃は誰もが二の足を踏む。アメリカ軍の先制攻撃で、38度線をにらむ北朝鮮軍は沈黙するという説もあるが、沈黙しない場合もある。日本に飛来するミサイルは迎撃できるという説もあれば、できないという話もある。攻撃には、危険な橋をわたることになるのである。だから、多くの識者は旧ソ連の崩壊の仕組みを、この北朝鮮でも行おうと考える。長い時間がかかるかもしれないが、じわじわと北朝鮮を追い込む狙いである。最近、日本沿岸には北朝鮮からの漁船と思われる木造船が多数漂流してきている。今月だけで24隻も漂流してきているのである。それだけ、北朝鮮漁民は危険を顧みず、食料確保に動いていることなのだろうか。また、最近、板門店を突破した北朝鮮兵士の腸からは多くの回虫が見つかったという。それだけ栄養状態や衛生状態が悪いということだ。経済制裁は確実に効果を上げているのかもしれない。ただ、北朝鮮政府の思惑は国民の豊かさよりも、体制の維持だ。1%ほどの国民の豊かさを維持するのは、それほど難しいことではない。それにもう一つ、高齢のトランプ大統領が、そんな長期戦に耐えられるかどうかだ。(2017.11.30)
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