中国恒大集団について、これまでのゾンビ的な生き残り状態から、ついに清算に向かうのではないかと囁かれている。ここにきて、同グループへの当局の締め付けが厳しくなっているからである。数日前には同グループのCEOらが相次いで拘束されたが、28日、ついに創業者の許家印会長が身柄を拘束された。この背景には何があるのだろうか。資本主義経済社会では考えられない、熾烈な政治的権力闘争に巻き込まれているのである。今年の夏、北戴河会議で、習近平主席は長老たちから叱責を受けたと日経が報じた。ここでいう長老の筆頭格は元国家副主席の曽慶紅である。彼はその場に臨席していたという。これに習近平が激怒したと言われている。さて、中国恒大集団の後ろ盾は曽慶紅である。これまで、曽慶紅がその急成長を支えてきたと同時に、中国恒大集団が曽慶紅の資金面を支えてきた。持ちつ持たれつの間柄だったのである。だから、ここにきて、習近平は中国恒大集団叩きに動き出したというわけである。(くちなし亭、2023.09.30)
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