アメリカとEUは26日、ウクライナに軍事侵攻したロシアに対し、世界の銀行決済取引網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から一部銀行を排除する新たな制裁を科す方針を表明した。実質はロシアの2大銀行と言われる。日本も当然、その枠組みに参加を呼びかけられている。SWIFTはアメリカのドルを世界貿易の決済にする制度で、アメリカドルの力の源泉である。そこからロシアを締め出すという決定なのだが、当然、我々も返り血を浴びる。ロシアもそれに備えて、人民元決済の比重を高めてきたようだが、中国との貿易だけで、国民の生活を支えることはできない。だが、世界が2つの経済圏に分断される可能性はある。直近のことでいえば、原油が値上がりしている。ロシアの重要な輸出品である原油と天然ガスの輸出が滞ることになるという見方からだ。現在の原油価格はBrent原油が1バーレル99ドルを突破した。100ドルになるのも時間の問題である。こうなると再び、スーパーの店頭からトイレットペーパーが消える日も近い。(くちなし亭、2022.02.28)
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