昨年10月鳴り物入りでスタートしたキャッシュレス決済ポイント還元制度だが、ほとんど成果を見ることもなく、今日、6月30日に終了する。特別定額給付金のマイナンバーカード申請も同じだが、役人が頭で考えて、漁夫の利を得ようとする試みがうまくいったためしがない。消費税増税の影響による景気悪化を食い止めようとした策もコロナ禍の中で、消えていったのである。むしろ、コロナ禍のために、お札が敬遠され、カード決済が進んだという側面があるくらいである。たぶん、多くの中小商店が5%還元対象にと申請し、それがやっと認可された時には、コロナまん延が始まり、緊急事態宣言が発令され、人々は買い物さえ自粛しろと言い渡されたのである。中小の商店主たちにとってはダブルショックどころではなかったに違いない。むしろ消費増税を理由にできなくなった分、怒りの矛先をどこにもぶつけられなくなってしまったのである。さて、政府が用意した今回の政策予算だが、ほとんど使われなかったであろうことは予想がつく。この余った財源はどのように使われるのであろうか。知らぬ間に費消されないことを祈る。(くちなし亭、2020.06.30)
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