今日は年度末なので、ある意味節目だ。これが日本独自のものなのか、それとも国際的な慣習なのかは分からないのだが、この節目の時に、二つの目を引くイベントがあった。一つは英国のTPP参加である。日本主導のTPPが太平洋の枠を超えて、欧州にも広がり、世界規模に広がっていく契機になりそうである。元々、英国の加入はEUから脱退したイギリスが活路を求めたものだが、今は逆にイギリスがEUへの再加盟の方を重要視しているようで、将来的にはTPPとEUの橋渡しになるかもしれない。二つ目はフインランドのNATO加盟である。トルコが承認し、加盟の手続きを終えたとのことだ。スエーデンの加盟がトルコとの確執で先延ばしされているが、NATOが急ぐのはロシアとの長い国境を接するフインランドで、フインランドもまたそれを求めていたものだ。フインランドのNATO加盟で、ヨーロッパの西側諸国とロシアはウクライナを除いて、緩衝地帯のない、ほぼ国境が接することになった。ウクライナ戦争の過程で、ロシアが変化したとき、この国境が高い壁になるのか、それとも穏やかな小川に転じるのか、この1年の戦いにかかっているような気がする。(くちなし亭、2023.03.31)
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