イスラエルは、コロナ対策においては世界のトップランナーである。すでにワクチンの4回目接種も始まっている。イスラエルのコロナ最前線にいるロニ・ガムズ教授に話を聞いたという。彼は国内最大の救急治療施設であるテルアビブ・ソウラスキ病院の院長である。彼は今回の世界的な感染拡大を引き起こしているオミクロン株について、多くの人はこのオミクロン株をもって、コロナ騒動は「ゲームオーバー」だという。だが、私は「ゲームチェンジャー」だと思うと話す。オミクロン株はこれだけの広がりを見せたのだから、ある種の自然な集団免疫をもたらすかもしれない。しかし、時折インフルエンザのように抗原不連続変異(antigenic shift)が起こる。この変異は非常に顕著で、大きな影響を及ぼすことになる。だからコロナのワクチンも毎年受けた方が良いというものである。そのイスラエルではワクチン効果なのか、膨大な数のオミクロン感染者を出している一方で、重傷者は少ない。そして、街はマスクもしない人々であふれ、日常を取り戻しているのである。さて、私が驚かせているのはイスラエルと言う国の分析能力と諜報能力の高さである。このコロナが世界中にパンデミックをもたらすといち早く分析し、それにはワクチンだと、フアイザー社などへ他国に先駆けて獲得に動いたことだ。ある意味、付け焼刃的な動きしかできなかった多くの国とは対照的である。(くちなし亭、2022.01.31)
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