極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

I am grateful that I can freely write my daily thoughts

末期症状を救うのは、勇気ある著名人です。

2023-01-23 09:47:32 | 日本社会

今日、日本では新型コロナウイルス、ワクチン、ウクライナ問題を政治家、多くの著名人は口にしなくなり、唯、自身の保身のために口を閉ざしているようにも思います。口にするものなら大きな圧力がかかるのも事実だと思います。戦前・中の日本人は本来の日本人でもあり、こうでは無かったと思います。日本には影響力のある著名人が多くいると思いますが、是非、自分なりの善悪の意見を発言してほしいものです。

 

国内メディアは日本維新の会の鈴木宗男参院議員(74)が1月22日、オフィシャルブログを更新。岸田文雄首相がウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と首脳会談を行う方向で本格的な検討に入ったと報じられたことについて持論を述べたと報じています。読売新聞はこの日、岸田首相がゼレンスキー氏との首脳会談に向け、2月中の訪問を目指していると報じています。

宗男氏は地政学的に日本が置かれている状況、国益を考えてのウクライナ訪問なのだろうか。

日本にとってロシア、ウクライナ、どちらが重要であろうかよくよく考えてほしいものだ。

北方領土問題の解決をしなくてよいのか。

エネルギーの安定供給を考えているのか。

何よりも世界平和が政治の究極の目的ではないのか。

その為に非難や批判をするよりも停戦ではないかと主張・・・これらを徹底批判する、大本営側メディア、これを鵜呑みする多くの国民・・・民意でもないキエフ訪問は、平和国家を目指す日本の国益を害することは明白でしょう。キエフ訪問は引き込む罠であり、ヒビ人の話(旧約聖書)を読めば分かりやすいと思います。平和国家を目指した日本、民意でないままエスカレートし、こんなはずじゃなかった事態にならないことを願うばかりです。民意を置き去りにし、唯、米国からの指示通りに動く、政府、新型コロナウイルス対応同様、末期症状にも思えます。

 

以下文は、特に未来の世界・日本の分岐点となるウクライナ問題の核心を理解するには、プーチン大統領が「何故」、軍事行動を行っているかを知るには、大統領演説を聞き・読めばロシア側の「何故」のエキスが濃縮されていると思いますので、わかりやすいと思います。以下2つの演説文はNHK等の資料を参考にしています。過去、日本語字幕動画がありましたが。これらは弱い立場の政府は上位の指示等により削除していると思います。

*****

演説全文・ウクライナ侵攻直前 プーチン大統領演説

2月24日、ロシアはウクライナに軍事作戦を開始、その侵攻直前、ロシアの国営テレビはプーチン大統領の国民向けの演説を放送しています。

以下動画はFABVOXさんの動画です。FABVOXさんの動画は問題のエキスが濃縮された動画、是非皆さんも訪れてください。

リンク先は下にあります。

FABVOXさんのリンク先 ↓

(819) FABVOX - YouTube

 

プーチン大統領演説全文

 2022年2月24日

親愛なるロシア国民の皆さん、親愛なる友人の皆さん。
きょうは、ドンバス(ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州)で起きている悲劇的な事態、そしてロシアの重要な安全保障問題に改めて立ち返る必要があると思います。
まず、ことし2月21日の演説で話したことから始めます。それは、私たちの特別な懸念や不安を呼び起こすもの、毎年着実に、西側諸国の無責任な政治家たちが我が国に対し、露骨に、無遠慮に作り出している、あの根源的な脅威のことです。
つまり、NATOの東方拡大、その軍備がロシア国境へ接近していることについてです。

この30年間、私たちが粘り強く忍耐強く、ヨーロッパにおける対等かつ不可分の安全保障の原則について、NATO主要諸国と合意を形成しようと試みてきたことは、広く知られています。
私たちからの提案に対して、私たちが常に直面してきたのは、冷笑的な欺まんと嘘、もしくは圧力や恐喝の試みでした。
その間、NATOは、私たちのあらゆる抗議や懸念にもかかわらず、絶えず拡大しています。

繰り返しますが、それはロシアの国境のすぐ近くまで迫っています。

西側諸国が打ち立てようとした“秩序”は混乱をもたらしてきました。

なぜ、このようなことが起きているのでしょうか。
自分が優位であり、絶対的に正しく、なんでもしたい放題できるという、その厚かましい態度はどこから来ているのか。
私たちの国益や至極当然な要求に対する、無配慮かつ軽蔑的な態度はどこから来ているのか。
答えは明白、すべては簡単で明瞭です。

1980年代末、ソビエト連邦は弱体化し、その後、完全に崩壊しました。当時起きたことの一連の流れは、今でも私たちにとってよい教訓となっています。
それは、権力や意志のまひというものが、完全なる退廃と忘却への第一歩であるということをはっきりと示しました。
当時、私たちはしばらく自信を喪失し、あっという間に世界のパワーバランスが崩れました。
これにより、従来の条約や協定には、事実上、効力がないという事態になりました。
説得や懇願ではどうにもならない。
覇権、権力者が気に入らないことは、古風で、時代遅れで、必要ないと言われます。
それと反対に、彼らが有益だと思うことはすべて、最後の審判の真実かのように持ち上げられ、どんな代償を払ってでも、粗暴に、あらゆる手を使って押しつけてきます。
賛同しない者は、ひざを折られます。

私が今話しているのは、ロシアに限ったことではないし、懸念を感じているのは私たちだけではありません。
これは国際関係のシステム全体、時にアメリカの同盟諸国にまでも関わってくるものです。
ソビエト連邦の崩壊後、事実上の世界の再分割が始まり、これまで培われてきた国際法の規範、そのうち最も重要で基本的なものは、第二次世界大戦の結果採択され、その結果を定着させてきたものですが、それが、みずからを冷戦の勝者であると宣言した者たちにとって邪魔になるようになってきました。

もちろん、実務において、国際関係において、また、それを規定するルールにおいては、世界情勢やパワーバランスそのものの変化も考慮しなければなりませんでした。
しかし、それは、プロフェッショナルに、よどみなく、忍耐強く、そしてすべての国の国益を考慮し、尊重し、みずからの責任を理解したうえで実行すべきでした。

しかしそうはいきませんでした。
あったのは絶対的な優位性と現代版専制主義からくる陶酔状態であり、さらに、一般教養のレベルの低さや、自分にとってだけ有益な解決策を準備し、採択し、押しつけてきた者たちの高慢さが背景にありました。

例を挙げるのに遠くさかのぼる必要はありません。
まず、国連安保理の承認なしに、ベオグラードに対する流血の軍事作戦を行い、ヨーロッパの中心で戦闘機やミサイルを使いました。
数週間にわたり、民間の都市や生活インフラを、絶え間なく爆撃しました。
この事実を思い起こさなければなりません。
というのも、西側には、あの出来事を思い出したがらない者たちがいるからです。
私たちがこのことに言及すると、彼らは国際法の規範について指摘するのではなく、そのような必要性があると思われる状況だったのだと指摘したがります。
その後、イラク、リビア、シリアの番が回ってきました。
リビアに対して軍事力を不法に使い、リビア問題に関する国連安保理のあらゆる決定を曲解した結果、国家は完全に崩壊し、国際テロリズムの巨大な温床が生まれ、国は人道的大惨事にみまわれ、いまだに止まらない長年にわたる内戦の沼にはまっていきました。
リビアだけでなく、この地域全体の数十万人、数百万人もの人々が陥った悲劇は、北アフリカや中東からヨーロッパへ難民の大規模流出を引き起こしました。

シリアにもまた、同じような運命が用意されていました。
シリア政府の同意と国連安保理の承認が無いまま、この国で西側の連合が行った軍事活動は、侵略、介入にほかなりません。
ただ、中でも特別なのは、もちろん、これもまた何の法的根拠もなく行われたイラク侵攻です。
その口実とされたのは、イラクに大量破壊兵器が存在するという信頼性の高い情報をアメリカが持っているとされていることでした。
それを公の場で証明するために、アメリカの国務長官が、全世界を前にして、白い粉が入った試験管を振って見せ、これこそがイラクで開発されている化学兵器だと断言しました。

後になって、それはすべて、デマであり、はったりであることが判明しました。イラクに化学兵器など存在しませんでした。
信じがたい驚くべきことですが、事実は事実です。
国家の最上層で、国連の壇上からも、うそをついていました。

その結果、大きな犠牲、破壊がもたらされ、テロリズムが一気に広がりました。
世界の多くの地域で、西側が自分の秩序を打ち立てようとやってきたところでは、ほとんどどこでも、結果として、流血の癒えない傷と、国際テロリズムと過激主義の温床が残されたという印象があります。

私が話したことは事実で、最もひどい例のいくつかあり、国際法を軽視した例はこのかぎりではありません。

 

NATOが1インチも東に拡大しないと我が国に約束したこともそうです。
繰り返しますが、だまされました。
俗に言う「見捨てられた」ということです。
確かに、政治とは汚れたものだとよく言われます。
そうかもしれないが、ここまでではありません。
ここまで汚くはありません。

これだけの、いかさま行為は、国際関係の原則に反するだけでなく、何よりもまず、一般的に認められている道徳と倫理の規範に反するものです。
正義と真実はどこにあるのだ?

あるのはうそと偽善だけです。

ちなみに、アメリカの政治家、政治学者、ジャーナリストたち自身、ここ数年で、アメリカ国内で真の「うその帝国」ができあがっていると伝え、語っています。
これに同意しないわけにはいきません。
まさにそのとおりです。

しかし謙遜する必要はありません。
アメリカは依然として偉大な国であり、システムを作り出す大国です。その衛星国はすべて、おとなしく従順に言うことを聞き、どんなことにでも同調するだけではありません。
それどころか行動をまねし、提示されたルールを熱狂的に受け入れてもいます。
だから、アメリカが自分のイメージどおりに形成した、いわゆる西側陣営全体が、まさに「うその帝国」であると、確信を持って言えるのには、それなりの理由があります。
我が国について言えば、ソビエト連邦崩壊後、新生ロシアが先例のないほど胸襟を開き、アメリカや他の西側諸国と誠実に向き合う用意があることを示したにもかかわらず、事実上一方的に軍縮を進めるという条件のもと、彼らは我々を最後の一滴まで搾り切り、とどめを刺し、完全に壊滅させようとしました。
まさに90年代、2000年代初頭がそうで、いわゆる集団的西側諸国が最も積極的に、ロシア南部の分離主義者や傭兵集団を支援していた時です。
当時、最終的にコーカサス地方の国際テロリズムを断ち切るまでの間に、私たちはどれだけの犠牲を払い、どれだけの損失を被ったことか。どれだけの試練を乗り越えなければならなかったか。
私たちはそれを覚えているし、決して忘れはしません。
実際のところ、つい最近まで、私たちを自分の利益のために利用しようとする試み、私たちの伝統的な価値観を破壊しようとする試み、私たちロシア国民を内側から、むしばむであろう偽りの価値観や、すでに彼らが自分たち側の国々に乱暴に植え付けている志向を私たちに押しつけようとする試みが続いていました。
それは、人間の本性そのものに反するゆえ、退廃と退化に直接つながるものです。
こんなことはありえないし、これまで誰も上手くいった試しがありません。
そして今も、成功しないでしょう。

色々あったものの、2021年12月、私たちは、改めて、アメリカやその同盟諸国と、ヨーロッパの安全保障の原則とNATO不拡大について合意を成立させようと試みました。
すべては無駄でした。
アメリカの立場は変わりません。
彼らは、ロシアにとって極めて重要なこの問題について私たちと合意する必要があるとは考えていません。
自国の目標を追い求め、私たちの国益を無視しています。

こうした状況下では、私たちは疑問を抱くことになります。
「今後どうするべきか。何が起きるだろうか」と。

私たちは、1940年から1941年初頭にかけて、ソビエト連邦がなんとか戦争を止めようとしていたこと、少なくとも戦争が始まるのを遅らせようとしていたことを歴史的によく知っています。
そのために、文字どおりギリギリまで潜在的な侵略者を挑発しないよう努め、避けられない攻撃を撃退するための準備に必要な、最も必須で明白な行動を実行に移さず、先延ばしにしました。
最後の最後で講じた措置は、すでに壊滅的なまでに時宜を逸したものでした。
その結果、1941年6月22日、宣戦布告なしに我が国を攻撃したナチス・ドイツの侵攻に、十分対応する準備ができていませんでした。
敵をくい止め、その後潰すことはできたが、その代償はとてつもなく大きなものでした。
大祖国戦争を前に、侵略者に取り入ろうとしたことは、国民に大きな犠牲を強いる過ちでありました。
最初の数か月の戦闘で、私たちは、戦略的に重要な広大な領土と数百万人の人々を失いました。
私たちは同じ失敗を2度は繰り返さないし、その権利もありません。

世界覇権を求める者たちは、公然と、平然と、そしてここを強調したいですが、何の根拠もなく、私たちロシアを敵国と呼びます。
確かに彼らは現在、金融、科学技術、軍事において大きな力を有しています。
それを私たちは知っているし、経済分野において常に私たちに対して向けられている脅威を客観的に評価しています。
そしてまた、こうした厚かましい恒久的な恐喝に対抗する自国の力についても。
繰り返しますが、私たちはそうしたことを、幻想を抱くことなく、極めて現実的に見ています。
軍事分野に関しては、現代のロシアは、ソビエトが崩壊し、その国力の大半を失った後の今でも、世界で最大の核保有国の1つです。
そしてさらに、最新鋭兵器においても一定の優位性を有しています。
この点で、我が国への直接攻撃は、どんな潜在的な侵略者に対しても、壊滅と悲惨な結果をもたらすであろうことに、疑いの余地はありません。

また、防衛技術などのテクノロジーは急速に変化しています。
この分野における主導権は、今もこれからも、目まぐるしく変わっていくでしょう。
しかし、私たちの国境に隣接する地域での軍事開発を許すならば、それは何十年も先まで、もしかしたら永遠に続くことになるかもしれないし、ロシアにとって増大し続ける、絶対に受け入れられない脅威を作り出すことになるでしょう。

すでに今、NATOが東に拡大するにつれ、我が国にとって状況は年を追うごとにどんどん悪化し、危険になってきています。
しかも、ここ数日、NATOの指導部は、みずからの軍備のロシア国境への接近を加速させ促進する必要があると明言しています。
言いかえれば、彼らは強硬化しています。
起きていることをただ傍観し続けることは、私たちにはもはやできません。
私たちからすれば、それは全く無責任な話です。
NATOが軍備をさらに拡大し、ウクライナの領土を軍事的に開発し始めることは、私たちにとって受け入れがたいことです。
もちろん、問題はNATOの組織自体にあるのではありません。
それはアメリカの対外政策の道具にすぎません。
問題なのは、私たちと隣接する土地に、言っておくが、それは私たちの歴史的領土だ、そこに、私たちに敵対的な「反ロシア」が作られようとしていることです。
それは、完全に外からのコントロール下に置かれ、NATO諸国の軍によって強化され、最新の武器が次々と供給されています。

アメリカとその同盟諸国にとって、これはいわゆるロシア封じ込め政策であり、明らかな地政学的配当です。
一方、我が国にとっては、それは結局のところ、生死を分ける問題であり、民族としての歴史的な未来に関わる問題であります。
誇張しているわけではなく、実際そうなのです。
これは、私たちの国益に対してだけでなく、我が国家の存在、主権そのものに対する現実の脅威です。
それこそ、何度も言ってきた、レッドラインです。
彼らはそれを超えました。

そんな中、ドンバスの情勢があります。
2014年にウクライナでクーデターを起こした勢力が権力を乗っ取り、お飾りの選挙手続きによってそれを(訳注:権力を)維持し、紛争の平和的解決を完全に拒否したのを、私たちは目にしました。
8年間、終わりの見えない、長い8年もの間、私たちは、事態が平和的・政治的手段によって解決されるよう、あらゆる手を尽くしてきました。
すべては徒労に帰しました。
先の演説でもすでに述べたように、現地で起きていることを同情の念なくして見ることはできません。
今やもう、そんなことは到底無理です。
この悪夢を、ロシアしか頼る先がなく、私たちにしか希望を託すことのできない数百万人の住民に対するジェノサイド、これを直ちに止める必要があったのです。
まさに人々のそうした願望、感情、痛みが、ドンバスの人民共和国を承認する決定を下す主要な動機となりました。

さらに強調しておくべきことがある。
NATO主要諸国は、みずからの目的を達成するために、ウクライナの極右民族主義者やネオナチをあらゆる面で支援しています。
彼らは(民族主義者)、クリミアとセバストポリの住民が、自由な選択としてロシアとの再統合を選んだことを決して許さないでしょう。
当然、彼らはクリミアに潜り込むでしょう。
それこそドンバスと同じように。
戦争を仕掛け、殺すために。

大祖国戦争の際、ヒトラーの片棒を担いだウクライナ民族主義一味の虐殺者たちが、無防備な人々を殺したのと同じように。
彼らは公然と、ロシアの他の数々の領土も狙っていると言っていいでしょう。
全体的な状況の流れや、入ってくる情報の分析の結果が示しているのは、ロシアとこうした勢力との衝突が不可避だということです。
それはもう時間の問題です。
彼らは準備を整え、タイミングをうかがっています。
今やさらに、核兵器保有までも求めています。
そんなことは絶対に許しません。
前にも述べたとおり、ロシアは、ソビエト連邦の崩壊後、新たな地政学的現実を受け入れました。
私たちは、旧ソビエトの空間に新たに誕生したすべての国々を尊重しているし、また今後もそのようにふるまうでしょう。
それらの(旧ソビエト諸国)主権を尊重しているし、今後も尊重していきます。
その例として挙げられるのが、悲劇的な事態、国家としての一体性への挑戦に直面したカザフスタンに対して、私たちが行った支援です。
しかしロシアは、今のウクライナから常に脅威が発せられる中では、安全だと感じることはできないし、発展することも、存在することもできません。

2000年から2005年にかけ、私たちは、コーカサス地方のテロリストたちに反撃を加え、自国の一体性を守り抜き、ロシアを守ったことを思い出してほしいです。
2014年には、クリミアとセバストポリの住民を支援しました。
2015年、シリアからロシアにテロリストが入り込んでくるのを確実に防ぐため、軍を使ったことを。
それ以外、私たちにはみずからを守るすべがありませんでした。

今もそれと同じことが起こっています。
きょう、これから使わざるをえない方法の他に、ロシアを、そしてロシアの人々を守る方法は、私たちには1つも残されていません。
この状況下では、断固とした素早い行動が求められています。

ドンバスの人民共和国はロシアに助けを求めてきました。これを受け、国連憲章第7章51条と、ロシア安全保障会議の承認に基づき、また、本年2月22日に連邦議会が批准した、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国との友好および協力に関する条約を履行するため、特別な軍事作戦を実施する決定を下しました。

その目的は、8年間、ウクライナ政府によって虐げられ、ジェノサイドにさらされてきた人々を保護することです。
そしてそのために、私たちはウクライナの非軍事化と非ナチ化を目指していきます。
また、ロシア国民を含む民間人に対し、数多くの血生臭い犯罪を犯してきた者たちを裁判にかけるつもりです。

ただ、私たちの計画にウクライナ領土の占領は入っていません。
私たちは誰も力で押さえつけるつもりはありません。
同時に、ソビエトの全体主義政権が署名した文書は、それは第二次世界大戦の結果を明記したものだが、もはや履行すべきではないという声を、最近、西側諸国から聞くことが多くなっています。
さて、それにどう答えるべきでしょうか。

第二次世界大戦の結果は、ナチズムに対する勝利の祭壇に、我が国民が捧げた犠牲と同じように、神聖なものです。
しかしそれは、戦後数十年の現実に基づいた、人権と自由という崇高な価値観と矛盾するものではありません。
また、国連憲章第1条に明記されている民族自決の権利を取り消すものでもありません。
ソビエト連邦が誕生した時も、第二次世界大戦後も、今のウクライナの領土に住んでいた人々に、どのような生活を送っていきたいかと聞いた人など1人もいなかったことを思い出してほしいです。

私たちの政治の根底にあるのは、自由、つまり、誰もが自分と自分の子どもたちの未来を自分で決めることのできる選択の自由です。
そして、今のウクライナの領土に住むすべての人々、希望するすべての人々が、この権利、つまり、選択の権利を行使できるようにすることが重要であると私たちは考えています。

これに関し、ウクライナの人々にも言いたい。
2014年、ロシアは、あなた方自身が「ナチス」と呼ぶ者たちから、クリミアとセバストポリの住民を守らなければなりませんでした。クリミアとセバストポリの住民は、自分たちの歴史的な祖国であるロシアと一緒になることを、自分たちで選択しました。して私たちはそれを支持しました。

繰り返しますが、そのほかに道はありませんでした。

目的はウクライナの“占領”ではなく、ロシアを守るためです。

現在起きていることは、ウクライナ国家やウクライナ人の利益を侵害したいという思いによるものではありません。

ウクライナを人質にとり、我が国と我が国民に対し利用しようとしている者たちから、ロシア自身を守るためです。
繰り返すが、私たちの行動は、我々に対して作り上げられた脅威、今起きていることよりも大きな災難に対する、自己防衛です。
どんなにつらくとも、これだけは分かってほしいです。

そして協力を呼びかけます。

できるだけ早くこの悲劇のページをめくり、一緒に前へ進むために。
私たちの問題、私たちの関係を誰にも干渉させることなく、自分たちで作り上げ、それによって、あらゆる問題を克服するために必要な条件を生み出し、国境が存在するとしても、私たちが1つとなって内側から強くなれるように。
私は、まさにそれが私たちの未来であると信じています。
ウクライナ軍の軍人たちにも呼びかけなければなりません。
親愛なる同志の皆さん。
あなたたちの父、祖父、曽祖父は、今のネオナチがウクライナで権力を掌握するためにナチと戦ったのではないし、私たち共通の祖国を守ったのでもありません。
あなた方が忠誠を誓ったのは、ウクライナ国民に対してであり、ウクライナを略奪し国民を虐げている反人民的な集団に対してでは

ありません。

その(反人民的な政権)犯罪的な命令に従わないでください。
直ちに武器を置き、家に帰るよう、あなた方に呼びかけます。
はっきりさせておきます。

この要求に応じるウクライナ軍の軍人はすべて、支障なく戦場を離れ、家族の元へ帰ることができます。
もう一度、重ねて強調しておきます。

おこりうる流血のすべての責任は、全面的に、完全に、ウクライナの領土を統治する政権の良心にかかっています。

さて、今起きている事態に外から干渉したい思いに駆られているかもしれない者たちに対し、言っておきたい大変重要なことがある。
私たちに干渉しようとする者は誰でも、ましてや我が国と国民に対して脅威を作り出そうとする者は、知っておくべきだ。
ロシアは直ちに対応し、あなた方を、歴史上直面したことのないような事態に陥らせるだろうということを。
私たちは、あらゆる事態の展開に対する準備ができています。
そのために必要な決定はすべて下されています。
私のことばが届くことを願います。

親愛なるロシア国民の皆さん。
国家や国民全体の幸福、存在そのもの、その成功と存続は、常に、文化、価値観、祖先の功績と伝統といった強力で根幹的なシステムを起源とするものです。
そしてもちろん、絶えず変化する生活環境に素早く順応する能力や、社会の団結力、前へ進むために力を1つに集結する用意ができているかどうかに直接依存するものです。

力は常に必要です。どんな時も。しかし、力と言っても色々な性質のものがあります。
冒頭で述べた「うその帝国」の政治の根底にあるのは、何よりもまず、強引で直接的な力です。
そんな時、ロシアではこう言います。
「力があるなら知性は必要ない」と。
私たちは皆、真の力とは、私たちの側にある正義と真実にこそあるのだということを知っています。
もしそうだとしたら、まさに力および戦う意欲こそが独立と主権の基礎であり、その上にこそ私たちの未来、私たちの家、家族、祖国をしっかりと作り上げていくことができます。
このことに同意しないわけにはいきません。
親愛なる同胞の皆さん。
自国に献身的なロシア軍の兵士および士官は、プロフェッショナルに勇敢にみずからの義務を果たすだろうと確信しています。
あらゆるレベルの政府、経済や金融システムや社会分野の安定に携わる専門家、企業のトップ、ロシア財界全体が、足並みをそろえ効果的に動くであろうことに疑いの念はありません。
すべての議会政党、社会勢力が団結し愛国的な立場をとることを期待します。
結局のところ、歴史上常にそうであったように、ロシアの運命は、多民族からなる我が国民の信頼できる手に委ねられています。
それはつまり、下された決定が実行され、設定された目標が達成され、我が祖国の安全がしっかりと保証されるということです。
あなたたちからの支持と、祖国愛がもたらす無敵の力を信じています。

 

*****

プーチン大統領

2022年9月21日の国民向けのテレビ演説

皆さん、私の演説のテーマは、ドンバス地域の情勢と、2014年の軍事クーデターによりウクライナで政権を奪取したネオナチ政権からドンバス地域を解放するための特別軍事作戦の経過です。

きょう私が話す相手は、わが国の全国民、さまざまな世代・年齢・民族の人々、われわれの偉大な祖国の国民、大いなる歴史的なロシアが結ぶ全ての人々、いま最前線で戦い、任務についている兵士・将校・義勇兵、われわれの兄弟姉妹であるドネツク人民共和国、ルハンシク人民共和国、ヘルソン州、ザポリージャ州のほかネオナチ政権から解放された各地域の住民です。

話すのは、ロシアの主権と安全、領土保全のために不可欠で緊急の対応について、みずからの将来を決めたいという同胞の希望と意志への支援について、そして、あらゆる手段でみずからの支配を保とうと、主権を有し自立した発展の中心を封鎖・抑圧し、ほかの国や国民にみずからの意志を押しつけ続け、偽善を植え付けようとする一部西側エリートたちの侵略政策についてであります。

西側の目標は、わが国を弱体化させ、分裂させ、最終的に滅ぼすことである。彼らは1991年、ソビエトを分裂させることができたので、今度はロシア自体が、互いに致命的に敵対するたくさんの地域と州に分裂する時が来たと明言しています。

そして、西側は長いことそうした構想を練ってきました。彼らはカフカスの国際テロリスト集団を鼓舞し、わが国の国境近くにNATOの攻撃インフラを置きました。彼らは全体的なロシア嫌いを武器として、特にウクライナでは数十年にわたり意図的にロシアへの憎悪を醸成し、反ロシアの足掛かりとしての運命を背負わせ、ウクライナ国民自身を大砲の餌食にしてわが国との戦争に追い込みました。

 

彼らはこの戦争を2014年に始め、民間人に武力を行使し、クーデターの結果ウクライナに生まれた政権の承認を拒む人々に対して、ジェノサイド、封鎖、テロを計画しました。

そして、いまのキエフ(キーウ)政権が実際、ドンバスの問題の平和的な解決を公式に拒否し、さらに核兵器を要求したあと、すでに過去2度起こったとおり、ドンバスへのさらなる大規模攻撃が避けられないことはじつに明白となった。そうなれば、ロシアのクリミア、すなわちロシアに対する攻撃へと続くことも避けられなかったでしょう。

これを踏まえれば、先制的な軍事作戦を行う決定は絶対に必要不可欠であり、唯一可能なものでした。ドンバス全域の解放という作戦の主要目標は、以前もいまも変わっていません。

ルハンシク人民共和国は、すでに全域でネオナチの掃討が済んでいます。ドネツク人民共和国での戦闘は続いています。この8年間で、キエフ(キーウ)の占領政権はこの場所に深く階層化された長期的な防衛施設を築き上げました。正面突破すれば多大な損失を出すことになることから、われわれの部隊とドンバスの共和国軍の部隊は、計画的かつ有能に行動し、装備を使用し、人員をむだにせずに、ドネツクの土地を一歩ずつ解放しています。

町や村からネオナチを追い出し、キエフ(キーウ)政権が人質や人間の盾にした人々を支援しています。

ご承知のとおり、特別軍事作戦には、契約に基づいて任務に当たる職業軍人が参加しています。彼らと肩を並べて戦っている義勇兵組織は、民族も職業も年齢も異なる人たち、真の愛国者です。彼らは心の声に従ってロシアとドンバスを守るため立ち上がりました。

この点に関して、私はすでに政府と国防省に対し、義勇兵とドネツク・ルハンシク人民共和国の部隊の戦闘員の法的な位置づけを、完全かつ可及的速やかに決定するよう指示しました。この地位は、物資・医療面の支援や社会保障を含め、ロシア軍の正規軍人と同じでなければなりません。ドンバスの義勇兵組織と民兵部隊に装備品を供給する態勢作りに特別な注意を払わなければなりません。

 

ドンバス防衛の主要任務の決定に際し、わが軍は、国防省と参謀本部の戦略行動全般に関する計画と決定に基づいて、ヘルソン州とザポリージャ州の相当な領域と、その他いくつかの地域をネオナチから解放しました。結果として、1000キロを超える長大な戦線が形成されました。

きょう、初めて公言したいこととは何か。

イスタンブールでの交渉を含め、特別軍事作戦の開始後すでに、キエフ(キーウ)の代表団はわれわれの提案に非常に前向きな反応を示しました。これらの提案は何よりもロシアの安全、われわれの利益に関わるものでした。ところが明白に、平和的解決は西側諸国の思惑に沿わず、一定の妥協が成立したあと、実際キエフ(キーウ)には一切の合意を潰すよう直接の命令が下されました。

ウクライナにはさらに多くの武器が投入されるようになりました。キエフ(キーウ)政権は、外国人よう兵と民族主義者から成る新たな武装集団、NATOの教範で訓練され西側の顧問が事実上指揮する軍隊を配備しました。

同時に最も過酷な形で強化されたのが、2014年の軍事クーデター直後に確立されたウクライナ全土の自国民に対する弾圧体制です。

脅迫・テロ・暴力による政治はますます大規模で、おぞましく、野蛮な形態となっています。

強調しておきたい。ネオナチから解放された領土は、歴史的に「ノヴォロシア」の土地だが、暮らす人の大多数が、ネオナチ政権のくびきに置かれることを望んでいないとわれわれは知っています。

ザポリージャ州、ヘルソン州、ルハンシク、ドネツクで、ハルキウ州の占領地域でネオナチがはたらいたような残虐行為が見られたし、まだ見受けられます。

バンデラ主義者やナチの懲罰隊員の子孫は、人を殺し、拷問し、投獄し、憂さ晴らしをし、民間人に制裁を加え、嘲笑しています。

ドネツク人民共和国とルハンシク人民共和国、ザポリージャ州、ヘルソン州には、戦闘開始前は750万人以上が居住していました。その多くが避難民となり、故郷を去ることを余儀なくされました。

そして、残った約500万人は、いま、ネオナチ戦闘員による絶え間ない砲撃やミサイル攻撃にさらされています。彼らは病院や学校を攻撃し、民間人に対するテロ行為を行っています。

われわれは、近しい人々を苦しめるため迫害者に引き渡す倫理上の権利を持たず、運命をみずから決定したいという彼らの切実な願いに応えないわけにはいきません。ドンバスの人民共和国の議会とヘルソン、ザポリージャ両州の「軍民行政府」は、その土地の将来についての住民投票の実施を決定し、われわれロシアにこうした措置を支持するよう要請してきました。

強調しておきたい。われわれは、人々がみずからの意思を表明できるよう、住民投票の実施に向けた安全な条件を整えるためあらゆることを行います。そして、ドネツク・ルハンシク人民共和国、ザポリージャ州、ヘルソン州の住民の大多数によってなされるみずからの将来についての決定を、われわれは支持します。

 

皆さん。

現在ロシア軍は、すでに話したとおり、1000キロを超える戦線で活動していて、ネオナチ組織だけでなく、事実上、西側が結集した全軍事機構と対抗しています。

こうした状況においては、次のような決定を下す必要があると考えます。それは、われわれが直面する脅威に十分対応できるものです。すなわち、われわれの祖国と主権、領土の一体性を守り、わが国民と解放地域の人々の安全を確保するために、ロシア連邦で部分的な動員を行うという国防省と参謀本部の提案を支持することが必要だと考えます。

繰り返しになるが、言っているのは部分的な動員のことで、つまり兵役への招集の対象となるのは、現在予備役になっている国民だけで、とりわけ(ロシア)軍で勤務したことがある者、一定程度の軍事の専門知識や関連する経験を有する人だけです。

兵役に招集された者は、部隊への派遣に先立って必ず、特別軍事作戦の経験を考慮した追加の軍事訓練を受けることになります。

部分的な動員に関する大統領令には署名しました。

法令に基づき、連邦議会の上下両院には、本日、正式に書面で通知されます。

動員措置は本日9月21日から開始されます。各地の首長に対し、徴兵委員会の業務に必要なあらゆる援助を行うよう指示します。

特に強調したいのは、動員により兵役に招集されたロシア国民は、契約に基づき兵役に就く軍人と同じ地位、給与、あらゆる社会保障を受けるということです。

 

部分的動員に関する大統領令は、国家防衛の調達を履行するための追加的な措置も規定していることを付言します。軍産複合体の役員は、兵器や装備品の増産と、追加の生産設備の配備に直接の責任を負っています。また、防衛産業に対する物的、資源的、財政的保障をめぐる全ての問題は、政府によって遅滞なく解決されなければなりません。

西側は、攻撃的反ロシア政策においてあらゆる線を越えた。われわれは常に、わが国とわが国民に向けた脅威を耳にしています。西側の無責任な政治家の一部は、ウクライナに対する長距離攻撃兵器、つまりクリミアやその他のロシアの地方への攻撃を可能とするシステムの供給計画について、ただ話をしているというだけではありません。

こうしたテロ攻撃は、西側の兵器を利用したものも含め、すでにベルゴロド州とクルスク州の国境付近の集落に対して行われています。NATOは、最新のシステム、航空機、艦船、衛星、戦略無人機を利用して、リアルタイムでロシア南部全域を偵察しています。

アメリカ、イギリス、NATOは、軍事行動をわが国の領土へ移すようウクライナに直接働きかけています。もはや公然と、ロシアは戦場であらゆる手段でもって粉砕され、政治・経済・文化、あらゆる主権を剥奪され、完全に略奪されなければならないと、語られています。

核による脅迫も行われています。西側が扇動するザポリージャ原発への砲撃によって、原子力の大災害が発生する危険があるというだけでなく、NATOを主導する国々の複数の高官から、ロシアに対して大量破壊兵器、核兵器を使用する可能性があり、それは許容可能という発言も出ました。

ロシアに対してこうした発言をすることをよしとする人々に対し、わが国もまたさまざまな破壊手段を保有しており、一部はNATO加盟国よりも最先端のものだということを思い出させておきます。

わが国の領土の一体性が脅かされる場合には、ロシアとわが国民を守るため、われわれは、当然、保有するあらゆる手段を行使する。これは脅しではありません。

ロシア国民は確信していいです。祖国の領土の一体性、われわれの独立と自由は確保され、改めて強調するが、それはわれわれが保有するあらゆる手段によって確保されるでしょう。

核兵器でわれわれを脅迫しようとする者は、風向きが逆になる可能性があることを知るべきです。 世界の支配を目指し、わが祖国、わが母国を解体し隷属させると脅す者を阻止するのは、われわれの歴史的な伝統で、わが国民の宿命の一部となっています。われわれは今回もそれを成し遂げ、今後もそうし続ける。皆さんの支持を信じています。

 


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