極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

I am grateful that I can freely write my daily thoughts

人類は自然に生かされているか・・・

2020-06-28 12:11:32 | 日記

以下文は、古事記は日本を強くする。(著・中西輝政、高森明勅)、国際派日本人養成講座、2009年映画・アバター、プログGrape・吉元 由美さんの自然に生かされていることんを忘れずに・・・等を参考に記しています。自然と人間の関わりの大切の一端を自分なりの思いを記していますが、まとまりの無い文になってしまいましたので、雑文とします。

 

映画アバター(分身)より

架空の惑星ポリフェマス最大の衛星パンドラ、地球の熱帯雨林を思わせる自然豊かな密林に深く覆われ、特異な磁力による地形が神秘的な美しさを湛えるこの惑星の地下には、希少鉱物が膨大な量眠っています。この希少鉱物は厳しい地球のエネルギー問題の解決の鍵となるため、この希少鉱物を採掘するため人類はパンドラに進出しますがパンドラにはナヴィという先住民族が住んでいます。

ナヴィはパンドラに住む生物中、最も知能の発達した巨人型有尾人種。身長は3メートル前後、青い縞模様の肌、動く耳、大きな目、ネコのような鼻、犬歯および尾が特徴、人間のDNA構造と良く似た組織構造、骨格は天然の炭素繊維で補強、簡単には死にません。宇宙旅行可能の人間の設定に比べると原始的、野生的ですが惑星の自然の仕組みと密接に発展した独自の文化を有しています。

 

RDA社(資源開発公社)は資源の採掘を願い出ますがナヴィ達は地球側の提示する自然を無視したような条件にまったく関心を示しません。そこで、資源開発の目的を果たすべく、RDA社は地球人とナヴィそれぞれのDNAを掛け合わせた人造生命体を作り、神経を接続する操作員の意識を憑依(ひょうい:人の生霊・死霊,動物霊などが人間の体内に入ることによってその人が精神的,肉体的に影響を受ける現象)させたアバターとしてナヴィとの接触を図る、資源奪取のためのアバター(分身)計画をスタートさせます・・・

 

アバターは2009年政策、3D映画の傑作で、2009年公開のアバターの興行収入は27億8970万ドル(≒3000億円)で、2019年月公開、アベンジャーズ・エンドゲームの収入27億9020万ドル(≒3000億円)に抜かれるまで興行収入1位を維持、今日も傑作映画の一つと言われています。

アバターでは緑豊かな惑星を舞台として、住民の長身異星人が登場、住民は神聖な大木と命を繋げ崇めています。

著者が日本神話を知っていたのか分かりませんが、日本神話の世界に思えます。その神聖な大木を最新兵器で倒した人間は現代世界の物質文明のモデルとも言われています。
当時、アバターがアメリカでブームになると、アバター症候群が起きたとも言われています。緑豊かなアバターの世界でリアルに自然との共生を感じられる映画を見た後、大都市で日常に戻った時のギャップは極めて大きかったとも言われています。

当時の日本人にはアメリカと違い、アバター症候群は起こりませんでした。何故なら、日本国土はまだ70%位は森林で、都市部でも小さな鎮守の森を持った神社がまだ沢山あり、意識することなく自然と共生しているからだと思います。アバターの大ヒットにより、国土と命の繋がりの自然観が欧米にもようやく広がったとも言われています。

 

映画アバター(2009年作)、監督・ジェームズ・キャメロン(James Cameron, 1954~)、元アメリカ海兵隊の兵士の主人公ジェイクは宇宙の彼方にある小さな星、パンドラに地球人が築いた資源採掘基地で特殊任務に就きます。

原住民・ナヴィ族の身体に限りなく近い、アバター(分身)と呼ばれる人工の肉体に遠隔操作用の特殊な装置を通じて意識をリンクさせアバターとしてナヴィ族と交流しながら自然を調査すると言うのが表向き任務です。

ジェイクは傭兵隊、クォリッチ大佐から真の任務はナヴィ族の村に潜入してスパイ活動をしながら、彼らが生活の拠点としている神聖な巨木ホームツリーから立ち退くようナヴィ族を説得することだと聞かされます。

ホームツリーの地下には、アンオブタニウムという貴重な鉱石が大量にあり、これを利用すると地球のエネルギー問題が解決できるため、採掘は大金儲けが出来ます。

アバターの身体を借りてナヴィ族の社会に潜入したジェイクは、緑豊かな自然と共に暮らす彼らに惹かれ、族長の娘ネイティリと恋に落ち、自らナヴィ族の一員になりたいと思うようになります。

何時までたってもナヴィ族を追い払わないジェイクに、傭兵隊はホームツリーを武力攻撃し、ホームツリーは破壊されてしまいます。

悲しむナヴィ族達を見たジェイクは怒り心頭、今度はナヴィ族の側に立ってクォリッチ大佐率いる傭兵隊と戦います。ナヴィ族は奇跡的に勝利、地球人達は立ち去ります。

ジェイクは、今や借り物のアバターではない真のナヴィ族として、愛するネイティリと共にパンドラで暮らすことを選択します。

アバター映画が訴えたかった一面は、自然環境の大切さ、自然を保護しないと人間自身が生きていけない、自然の大切さと人間との調和の大切さだと思います。

日本が環境技術の先進国であるのも、古事記は感性が長い歴史伝統により受け継がれてきたからと思います。私達が日本神話中の自然観をより自覚的に受け継ぐことで、更に日本は世界の環境保護先進国になれるかも知れません。

日本神話には労働観、婚姻観、自然観等が書かれています。

特に自然観は特筆です!以下に少し記します。

これらの神話には世界の生きる知恵が一杯込められているように思います。日本神話を可笑しな作り話、未開の宗教等と見て、欧米等のキリスト教等のみが近代宗教と見るのは可笑しな考えと思います。

旧約聖書(神と人類との約束を書いた書)では、楽園で果実を食べて遊んで暮らしていたアダムとイブがある日、善悪を知る木の実を食べてしまった原罪に対し、男には労働、女には産みの苦しみという罰を与えたとしています。一般に欧米等では労働とは神の罰であり、労働から逃れるために労働者は早くお金を貯めて退職し、楽園でのんびり寝そべって暮らす生活を夢見るそうです。

対し、日本の最高神・天照大神(日本の神様の中で最高の地位を占める神様)でも高天原に田を持って農業に携わっています。神聖な機織りをする機屋で女たちを監督して機を織らせており、日本では最高神の天照大神も労働に携わっています。

日本書紀(奈良時代に成立した日本の歴史書、日本に伝存する最古の正史)、天孫降臨の箇所では、一書(あるふみ)に曰(いわ)く、(第9段、第2の1書)では天照大神が天上で作っている稲穂を授けて地上に下ろさせたと書かれています。

地上で行う農業は、天の世界の天照大神の稲を頂いたことによるものとなります。働くことは神の罰ではなく、神から祝されていると言う労働観になるかと思います。

天皇陛下は毎年、皇居で田植え、稲刈りをなされます。これを見て私達は天皇陛下が作業されるなんて可愛そう、可笑しいと思う人はいませんし、天皇陛下の作業には自然に感じると思います。

日本人にとって労働は尊いものと捕らえることが出来ます。これが欧米との労働に対する大きな差となり、日本人のおもてなしの一端を支えているかも知れません。
特に欧米等々では金、金、金のみを求める人が日本より多いと言われていますが、今日の日本も同様で、最低限のお金が無いと生きていけない現実、今後も日本は更なるグローバル化で、お金中心の世界に合わせて生きていくしかないと言うのは致し方ないと思いますが、やはり古来日本の労働観は忘れてはならないと思います。

労働は神から与えられた祝福と捉える古来日本の自然と共生した労働観・・・この自然と共生した労働観を少しでも日々の仕事で思い出せば、どんな仕事でも少しはプラス思考の気概も生まれるかも知れません。私達のどんな仕事でも仕事に分け隔ては全く無いと思います。何よりも、どんな仕事に対しても対価が支払らわれていることは社会が必用としている仕事だと言えると思います。


旧約聖書では、神は女性への罰として産みの苦しみを与えた・・・日本人には少し違和感があると思います。欧米思考のように、日本列島は神と契約を結んで住むことを許された土地ではありません。

古事記ではイザナキ、イザナミ(日本神話の男女の神)の命(みこと)と言う、男女の神が結婚して生まれたとされています。

日本は神命が宿する国土とも言えると思います。生殖自体も神が行っていた。人間の生殖はそれに倣ったものと言え、祝福行為と捕らえることができそうで、人間生活では労働と生殖は大変大きな意味を持つと言われています。これらの行為を欧米では神の罰と見る聖書発想、古来日本では神の業と自然と共生した発想があると思います。この欧米と日本の神話の差は極めて大きいと思います。

昨今、女性には産まない権利があると言われますが、人間は一人では生きていけません。表に現れることが無い多くの人達の支えで生きているのは間違いないと思います。現役時代が過ぎ、年老いて要介護になれば、間違いなく他人の子供の世話にならなければなりません。母親が子供を宿して苦しい思いで出産、大変な苦労をして育ててきた子供達の世話になります。やはり自分が生きている土台部分を省みず、子どもを産まない権利ばかり主張することは問題のようにも思えます。都合の良い解釈の聖書的発想が根底にあるかも知れません。

対し、日本神話では結婚を通じた生命の継承を重視しているようです。天照大神の孫のニニギの命がこの国土に降りたち、山の神の娘を娶って生まれたのが、火オリの命(山幸彦)・・・海の神の娘と結ばれ孫が神武天皇となります。

生殖によって天、山、海の命が皇室に流れ国民一般に継承されていると言えそうです。その命の継承を行う貴い務めに伴うのが女性の、産みの苦しみと言えるかも知れません。 

国土がイザナキ、イザナミの結婚によって生まれた神の命が宿る国土であるという自然、共生観等は旧約聖書にはないようです。

人も国も、神の命の継承によって生まれた、国を神聖なものと考える神話から日本人の自然、共生観が形成されていると言われています。
日本神話を可笑しな教え、宗教?と見て、欧米等のキリスト教等の思考のみが近代的と見るのはどうかなと思います。

 

以下文は、プログGrape・吉元 由美さんの自然に生かされていることんを忘れずに・・・の中の文の一部コピー文です。

日本は、いにしえより稲作が国民の命を支えてきました。『古事記』に登場する八百万の神々は、まさに自然を司る神々の象徴です。日本人は農耕儀礼を大切にし、常に五穀豊穣を祈りながら生きてきました。例えば、お花見は桜の木に宿る田の神にご馳走を供え、豊穣を願う農耕儀礼でした。人々はそのお下がりをいただく。これがお花見の始まりです。二十四節気、七十二候、雑節、暦は、農耕のタイミングを計るものでした。

気象に関する言葉が豊かにあるということは、それだけ人々の関心が高かったことを表しています。自然への感謝と祈り、そして森羅万象の中で生かされているという精神が、日本人の底に脈々に流れていたのです。

日本は、祈りによって守られている国。自然に生かされているという精神が、祈る気持ちにつながります。もちろん、次々と起こる災害の原因が「祈りが足りないから」というわけではありません。しかし、何か、とても大切な精神を私たちは忘れているのではないか…と思わずにはいられない。自分の国を大切に思う心。母語である日本語を大切にすること。自然の一部であり、自然によって生かされていることへの感謝。そして、ただただ世界の平安を祈る。現実的な災害への備えとともに、心を整えていけたらと思います・・・

 

三密で行動が制限される昨今、家庭等でレンタル・2009年製作のアバターを見られたら私達にとっての日本、欧米の自然観、日本人の自然との共生、今日の人類は行き過ぎた経済至上主義等々になってしまいましたが、自然との共生、自然の大切の一端を知ることが出来るかも知れません。

残念ながら戦後、日本神話を学ぶ機会は激減しました。日本神話にはアバターが訴えたかった自然の大切さ、人間と自然の共生観が詰まっているように思いますし、アバターのパンドラ星のナヴィ先住民達は自然と共に生き、調和していると思いますし、何よりも自然に生かされていると理解していると思います。古来からの日本人に相通じるものがあると思います。アバター、日本神話は現代世界が抱える自然環境等諸問題の一部を解決するヒントを秘めているかも知れません。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする