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ハイドン交響曲第10番「運動会」/フィッシャー&オーストリア・ハンガリー・ハイドンPO

2005年10月25日 16時35分13秒 | ハイドン
 10番と付いてますが作曲されたのは4番の頃らしいです。全3楽章というのもそうした事情を反映しているのかもしれません。全3楽章といっても、こらちはノーマルな急-緩-急のオーソドックスなパターンで、全編に渡って初期ハイドンらしい屈託のない明るさと淀みない流れが感じられる作品です。

 第1楽章は和音の一撃で始まり、晴れ晴れとした祝典的なムードのさわやかに進行。ヴァイオリン協奏曲風にヴァイオリン・ソロが絡まる部分もあって、より一層ムードを華やかなものとしている感じです。構成は極めてもちろんソナタ形式で、主題の提示から展開部を経て再現部まで、淀みなく進行しつつ簡潔にまとめているあたりにハイドンの職人性を感じないワケにはいきません。
 第2楽章はいそいそと奏でるヴァインオリンの旋律を他の楽器がゆったりと応答するように進行するエレンガントで、ほんのちょっぴり官能的なムードもある緩徐楽章。第3楽章は冒頭の快活なムードに戻りますが、ヴァイオリンの跳ねるような部分が印象的ですし、副主題で突如短調になるあたりの意外性も逆に小気味よいアクセントになってます。個人的にももう少し早く駆け抜けるようなテンポだった方がいいような気もしますが、まぁ、これはこれで趣というものでしょう。さて、先行する楽章の長さに対して、最終楽章がかなり手短に終わるというのは、ハイドンでは非常に多いパターンだと思いますが、何故こうなったのかけっこう興味あるところであったりします。

 標題ですが、両端楽章の華やかなさや明朗さが、なんとなく抜けるような秋の空をイメージしたんで、最初は「青空」としようと思ったんですが、なんか芸がなさすぎる気がしたもんで、次に「碧空(へきくう)」....しかし、これもイメージ堅すぎて、飛び跳ねるような躍動感のようなものか消えてしまう感じがしたのでこれもボツ。そこで思いついたのが、秋の空+躍動感で「運動会」。特に第1楽章は古き良き昭和30~40年代の運動会のBGMにかけたらぴったりな感じだし、個人的にはこれで決まり。だめ?。
コメント
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