Blogout

音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

ハイドン交響曲第9番「メヌエット終止」/フィッシャー&オーストリア・ハンガリー・ハイドンPO

2005年10月08日 16時43分51秒 | ハイドン
 第9番です。さっそく各楽章を聴いてみることとしましょう。ます第1楽章は、弦のジグザグな旋律と管のファンファーレ風な音型を対比しつつ、推進力を持って進んでいくいかにもドイツ流な音楽。覇気充分で一点の曇りもなくぐいぐい進んでいくあたり、「英雄」や「皇帝」の先祖みたいな雰囲気を感じなくもないです。「英雄」といえば、この楽章の冒頭も和音の連打ってのもそういう印象倍加しているのもしれません。まぁ、英雄の二回に対して、こっちは三回ですけど。
 第2楽章はのどかな田園風景のような音楽で、ブルックナーあたりまで綿々と続くウィーン~オーストリア伝統の緩徐楽章というべきでしょうが、この楽章の場合、なごやかではありますが、ちょいと憂いを含んだムードが全体からそこはかとなく漂っているあたりがチャーミング・ポイントですかね。
 最終楽章は、第3楽章本来のポジションの通りメヌエットです。クラリネットが活躍するトリオを含め、いつもメヌエットに比べると、多少全体に重厚な雰囲気はありますが、これまたウィーン~オーストリア伝統のメヌエットとあまり変わりないムードで終始します。で、これで終わりなんですね~。このあとディスクでは第10番の第一楽章が収録されていて、ほどなく始まるワケですけど、これが本当の最終楽章のように聴こえてしまいます(笑)。

 というワケで、この9番の特徴はといえば、4番に続いて全3楽章でメヌエットで終わってしまう点でしょうか。私の場合はという注釈付きですが、とにかく普通の交響曲のラストはアレグロかプロストの急速調で駆け抜けるように終わって欲しいので、メヌエットで終わってしまうのは、まるで弁当箱にまだ卵焼きが残ってるのに、突然フタ締められてさっさと片づけられたみたいな(笑)、「えぇっ、これで終わりなわけ~?」みたいな違和感あります。そのはしごのハズされ方の唐突さでは、この9番先の4番以上だと思いますので、今回こそサブタイは「メヌエット終止」とさせていただきました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする