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JACQUES LOUSSIER / The Best of Play Bach(SACD)

2005年10月10日 16時46分25秒 | JAZZ-Piano Trio
 ジャック・ルーシェはバッハをジャズのピアノ・トリオにアレンジしたことで有名なピアニストです。人気のピークはやりは60年代後半だったと思いますが、80年代後半に「デジタル・プレイ・バッハ」や「バッハ・トゥ・ザ・フィーチャー」といったアルバムでかつてのレパートリーをデジタル新録して復活。その後はアメリカのハイファイ・レーベル、テラークに拠点を移しオハコのバッハの再々録音の他、ヴィヴァルディ、ショパン、サティ等をアレンジしたアルバムをコンスタントに発表して現在に至るという感じでしょうか。このアルバムはテラークから出た数枚のバッハ・アルバムから選曲されたベスト盤です(ただし、かなりヴァージョン違いが収録されている模様)。

 選曲ですが、「前奏曲第一番」、「イタリア協奏曲」、「G線上のアリア」、「トッカータとフーガ」といったオハコが並んでおり、まずはテラークでの「プレイ・バッハ」を楽しむには不足ないというところでしょう。まぁ、かつてに比べれば、「イタリア協奏曲」の両端楽章とか、「トッカータとフーガ」の後半のエキサイティングな部分での覇気は心持ち衰えているかなと思わないでもないですが、例の華麗な指さばきとスポーティーなノリ、ちょいとオシャレな小技を鏤めたアレンジは依然健在、爽快に楽しめます。また、「前奏曲第一番」、「G線上のアリア」といった曲ではエレガントで上品なムードは従来以上にいい感じで、こういうのはオシャレなBGMとして部屋で流してりすると、俄然部屋の雰囲気もかわるだろうなと思いました。もっともうちのむさ苦しいリスニング・ルームに、この音楽はもったいなさい気もしますが....(笑)。

 なお、今回はSACDということで、テラークらしい深々となる低音とナチュラルな中~高域と極上の音質で楽しめるのがなんともうれしいところ。93年の録音なので従来のマルチビット録音のSACD化ようではあるんですが、ハイハットやピアノの輪郭に刺激臭がみじんもない実に滑らかな音質になっているはやはり、SACDという器の大きさなんでしょう。ピアノのクリアな響きなど特筆ものでしょう。あとテラークでのジャック・ルーシェ・トリオはどれもアグレッシブといってもいいくらいにバス・ドラムの音圧が高いのですが、これのせいで、これまでのルーシェが行ってきた録音のどれともかなり感触が異なっているのは、聴いていてかなり新鮮なところです。 
コメント (2)
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