テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Hallicrafters S-38C (1952-1954)

2014-05-21 16:29:52 | Weblog

  今日お持ち頂いたのは the hallicrafters co. の General Coverage Communication Receiver, S-38C で VR
のガリが大きく、また一番下の(MW)バンド以外動作しないとのお話だった。この種の受信機の修理、
改造に付きましてはこちらの ホームページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。

先ずは各真空管のgm、或いはエミッションを診てみた。 下のTV7での値は定格のヒーター電圧での値で
もし電源をAC100Vとした場合は更に低い値となる。 12SA7(50/50)、12SG7(22/42)、12SQ7(7/19--19-24
/20)、50L6(50/45)、35Z5(52/40) と 12SG7、12SQ7 は共にMin. Val.を大きく下回っていた。 12SA7 もMin.
Val.なので交換した方が無難と想われる。 サテ、これらのスペアーの在庫はどうだったか?

 

5月22日 gmの低かった真空管 12SA7, 12SG7, 12SQ7 及び100Vで使用することを想定し出力管を35L6に
各々交換し動作を診てみた。 これまで動作しなかったバンドも良好に動作し始めたがバンド2(1.65-5MHz)
のみが動作しない。

局発を診てみたが発振していなかった。 回路を追ったところ局発用のコイルが断線していた。 サテ何処
で断線しているのか探した結果分かったのは上の画像に見られる場所で、ここは未だ何も手を付けて無い
場所で以前この機種をレストアした方はこの問題を把握していたのでは無いかと想える。

5月23日 ゴーサインを頂いたのでバンド2の修理に取り掛かった。

このモデルでは局発のコイル、4バンド分を一つのボビンに巻いており一度外す必要が有るが、バンド切換
スイッチ等との結線が少なく無く大げさに云えば思い切る必要が有る。

数ターン分が無くなっている様だった。

切れているのは3ターン分の様だったが、残っていたのは約半周分しか無かった。

どうも使われているのはポリウレタン線の綿巻き線の様で端末の処理は簡単だった。 若干迷ったが結局
0.15φのポリウレタン線を3ターン巻いたが、引出線の下を2箇所通さねばならず神経を使った。

ゴム脚の片方が可成り劣化していたので手を加えた。 ついでにシャーシーとキャビネット間の絶縁にも配
慮した。 トラッキングや周波数調整を行いヤレヤレと連続運転を開始したが30分程で破裂音が聞こえた。

底蓋を開けたところ電源ラインに入っているコンデンサが破裂していた。 確認したところもう一つペーパー
コンが使われていたので念の為交換した。 *一度発振が起きたが12SG7を挿し直した後は全く起こって
いない。 再度連続試験を初めて1時間程となるがこれまでのところ何の問題も診られ無い。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« レトロ調 真空管ラジオ R-0... | トップ | M/B(メルセデス・ベンツ) 3... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事