テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

吉田式 スタンドラジオ (日本電波)

2023-02-17 13:50:58 | ラジオ

今日お預かりしたのは久し振りの 吉田式スタンドラジオだが中央部分はランプにはなっておらず
代わりに時計が組み込まれており初めて見る物だった。 お話ではネットオークションの時計の処
に骨董屋さんから出品されていたそうで競い合うことなく開始価格で落札出来たとのことだった。
この種のラジオの修理、改造のご依頼はこちらの HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願
い致します。

使われているのは GT管でラインナップは12SA7-12SK7-12SQ7-35L6 でトランスレス方式だった。

吉田式スタンドラジオは4球 (上) と、3球 (下) の物を持っているがこれらはST管で構成されている。

先ずは真空管を診てみたが12SQ7, 35L6 のヒーターが断線していた。 次いでヒーターは良好だっ
た12SA7と12SK7の gm を診てみたが12SA7は 94/50 と良好だったが、何故か12SK7は TV 7 に
問題が在るのか測定不可能だった(ヒューズ代わりのランプが煌々と点灯した)。

時計の下に見えている部分が選局(ダイアル)ツマミ。

内部を診てみたが先ずヒーター回路のドロッパーと想われる巻き線抵抗 (210Ω) の片端が外れていた。

パイロット・ランプの結線が不明(ヒーター回路に直列と想像したがそうでは無いのかも?)。

内部からボールベアリングが落ちた、バリコンのシャフト用か? (ダイアル部分の物の様だった)

出力トランスの1次側がオープンとなっていたが心配したスピーカーは一応動作した。
セレン整流器(下)はお約束通り使えないレベルだった。

切れていた真空管 12SQ7, 35L6 の代わりを探し出した。

コイル類の導通を全て確認しておいたが IFT (x2), OSC, Ant Coil 全て良好だった。

時計の取り外しに取り掛かった。

上蓋を外したところ。 スピーカーは簡単に細い鉄線?で2箇所固定してあるだけだった。

時計は4本の3mmのビスで固定されていた。

この後ご依頼頂いていた時計部分を何とか外したが1時間を要して仕舞った(画像は明日)。

2月18日 内部のユニットを一度外に出さないと部品の一部が交換出来無いので外に出した。
上に見えているのはボールベアリングか、半田屑か?

殆どのペーパーコンデンサと、全ての電解コンデンサを交換した。 上の画像には無いが出力トラ
ンスも交換したが取り付け穴が片方無い。

一応良好に受信し出したが、アンテナ回路が本来の回路では無く、またパイロット・ランプの回路
は謎のままで、更にダイアル機構のボール・ベアリングも不明のままなので未だ道のりは遠い!

2月20日アンテナ回路は直ぐに判明したが、パイロット・ランプの回路が謎だった。

どうもパイロット・ランプに並列に入れていた抵抗が本来は在ったのでは無いかと想うが切れて
仕舞い電源が入らなくなって仕舞ったのでパイロット・ランプ回路をジャンパーした様だった。

一応電気的な問題は解決したのでキャビネット(筐体)を診てみた。 支柱の部分は本来は半田付け
で固定されていたのだがここに使える様な半田コテ、バーナー等は持っておらずどうするか?

仮に半田付けをしなくとも特に問題は無さそうだった。

2月21日 キャビネットえの組み込みに取り掛かった。 一部の部品の高さが底板ギリギリで神経を
使うが一応上手く組み込め動作確認も良好だった。

2月22日 昨日は数時間連続運転を行い好結果が得られたのでアンテナとアース線を用意し終わり
とした。

2月25日 ご依頼主からパイロットランプが点灯せずラジオも機能しないとのことで送って頂いた。

修理の終わった時計を組み込み、修理に取り掛かった。ヒーター回路に直列に入れたパイロット
ランプ (6.3V/0.15A) が断線しており、突入電流保護用の抵抗 (36Ω) も焼損していた。

安全を優先し保護抵抗は 15Ω とした。 ランプの輝度は落ちるがこれで突入電流の問題は回避出来る。

2月26日 今日も朝一で動作を確認し1ヶ所(アース端子)配線を変え発送した。

2月27日 午後通院の為に田園調布に向かった。病院に付き車を駐車スペースに止めた時にご依頼
主から電話が有り、ノイズは出たが受信には至らなかったとのことでアンテナ線をどの様に繋いだ
のか聞いたところPhono入力に繋いでいる様だった(こちらのメモに誤りが有ったか?)。 接続
を本来のANTに繋いで頂いた結果受信し出したとのことで安心した。 ところがその後問題が発生
した様で一時良好に NHK が受信出来たが、その後チューナー部分が壊れた様で受信不能となった
とのことだった。 先ずは全体(機構部分)の修理を行い、その後診させて頂くことになった。

3月5日 本体の機構的な修理後4局が受信出来たとのご連絡を頂いた。 良かった!

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