SONY 製 BCL ラジオ 3台の修理依頼を頂いたので近々取組ませて頂こう。 この種のラジオ
の修理に付きましては HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
VR にガリが診られ、バンド切り替えの内、中波と Air Band バンドに接触不良が
診られた。 また 21~26MHzバンドは局発が機能していない様だった。
5月4日 21~26MHz(SW5)の修理をどうするか迷った。 資料無しに手探りでことに当たる
のは可也無謀なのでパスさせて頂こうかと考えていた。 ただ諦める前にサービスマニュア
ルが何処かで手に入らないものかネットで探してみたが見付からなかった。 気を取り直し
自分の所に在る資料の中に無いものか探し始めた。 手元の Sam's Photofact の Transistor
Radio の中では最後の Vol.159 (Nov.1975) のインデックスで探してみたが無く、ただ CRF-
5100 の存在が気になった。 何とそれは見ていた Vol.159 に網羅されていた。 この時期の
物には外観の写真が掲載されておらず直ぐには判断出来なかったが部分々々の写真から略
同一の物と想われた。 ハッキリした違いは CRF-5100 には PSB が在り合計 10バンドとな
っている。 明日以降このマニュアルを頼りに取組んでみるが、一点気になっているのは
バンド 5 を受信しようとダイアルを回して行くと所々で発振(局発)が起こる所が有るの
と 下のバンド 4 の中央の周波数をかすかに受信しており、VC を回しても周波数が変わら
ないと云う症状が診られた。 しかし何とも解せない!
問い合わせていた知人からも CRF-5100 のことが知らされた。 今回偶々輸出用の機種が
目に留ったが昔の様に、例えば国産初のトランジスタテレビ 8-301 の様に、先ず国内向け
の物が市場に送られ、その後北米向け 8-301W が作られたが Wとサフィックスが付けられ
分けられている。 また逆のパターンとしては江崎ダイオードを使った AFM-152、或いは
EFM-117 の北米向けの物が先ず先に出て、後から日本仕様の物が作られサフィックス Jが
添えられた。 サフィックスで分けるか、別のモデル No.を与えるのが良いかメーカーの
判断だが、こちらからの勝手な希望ではサフィックスでやってもらいたいところである。
5月6日 SW Band 5 の動作を机上で診ておいたので実際に取り組んでみた。 可也周波数が
ズレていたのを調整した結果、ラジオ・オーストラリア等 13m バンドも良好に受信出来た
が、何故か周波数により無信号時他の信号が混入するのがどうしても解せない。下は22MH
z辺りを受信している際の局発の信号でレベルは約 200mVp-pだったが上端の 27MHz近辺で
は約 120mVp-p程だった。
電源入力ジャックに短絡の問題が診られ、外側の電極にクラックが入っていた。
AC アダプタのコードの被覆が可也痛んでいたがサテどの様に修理するか。
5月16日 昨日は秋葉原を歩き回り本来の DC ジャックと同じ物が無いか探し回った。 残念
ながら全く同じ物は結局見付からず上の画像の物に若干工夫を加え組み込んだ。若干機械的
な強度は低下するが(無論実用上問題になる程では無いが)お使い頂いてみよう。
この機種 (ICF-2001) の修理は何回やっても神経を使うが、何とか VR 部分を取
り出し修理に取組んだ結果(少し動きは重くなったが)好結果を得られた。