今日は緑山で打ち合わせがあったので先日無理を言って広島の知人から送って貰った日本電気
製の RAP-261-CM (五三L中短波受信機二型) 昭和29年11月 に対面した。 パット見多くの
方が別の機種 Hammarlund のSP-600 を想い起こすのでは無いかと思うがそれも無理は無く
この機種のお手本になったのがSP-600でした。 しかしこの非常に希少な受信機をお貸し頂いた
Mさんにはこの場を借りて御礼申し上げたい。 サテ次は宗谷の通信室を土曜日に見せて頂くこと
になった。
4月8日 最終回までの全ての台本が届いた。
4月9日 今日は強風の中、番組スタッフ数人と船の科学館に宗谷を訪ねた。
宗谷の通信室の設備だが昭和31年頃からの物とその後(南極観測船の任を
解かれ)巡視船に変わってから装備されたと想われる物も混在していた。
当時の蛍光灯の安定器。 電源は100v50c/sと分かる。 ただこの電源以外にも
60c/s電源、200Vのものも併用されていた様だった。 壁には呼出符号のプレー
トが貼られていた。 (時計は当時の物では無い)
黒板に記されていた通信相手等は当時記されたものかは不明だが
Mawson,McMurdo等実際に在った相手のことは間違い無い。
艦橋に移り第一次観測隊にも航海士として実際に参加されたTさんから説明を受け
た。 舵輪の前方に磁気コンパスが在るが極域では全く使い物にならずもっぱら手
前のジャイロコンパスが使われていたとのことだった。 正面上部に傾斜計も置かれ
ており一瞬ではあったが最大62度まで傾いたことがあったそうだが宗谷は決して横
転しないと信じていたので心配はしなかったとのお話だった。
上は富士通製のハーバーレーダーで比較的近距離用で氷山の監視等に大いに
役立ったとのこと。 下は艦橋と通信室等主だった所を結ぶ手回し発電機(マグ
ネトー)付きの電話機。
宗谷は南極観測船としても数回改装が加えられたが、それまで灯台のメンテナンス
を担っていた船を南極観測用に大幅な改装を加えた第一次の改装図面(昭和31年
5月)の原本。 トレーシングペーパーに記されていることもあって肉眼でも見ずらい。