”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

海に種をまいて、日生の牡蠣

2016-02-24 10:49:46 | ブログ

岡山のお友達ができて、冬になると、

日生の牡蠣を送っていただくようになりました。

 

  

実は、それまで牡蠣の産地というと、

広島、宮城といった印象しかなく、

岡山が広島、宮城に次ぐ産地だとは知りませんでした。

「日生(ひなせ)」という町の正しい読み方も

つい最近知ったばかり・・・。

(ずっと、日生町を「にっせいちょう」と読んでいました。)

   

しかし、数日前の新聞に

日生町の取り組みについて書かれており、

自分の不勉強さを猛省しました。 ^_^;

   

そこで、改めて岡山県日生町の

牡蠣養殖について、まとめておきたいと思います。

  

●岡山の海の環境

 ・3本の一級河川(東から吉井川、旭川、高梁川)が

  瀬戸内海へ流れ込み、牡蠣のエサになる植物性プランクトンを

  森から豊富に運んでくる。

 ・潮通しの良い海が、そのエサを効率よく漁場に運ぶ。

 ・点在する島が、風や波から養殖用のいかだを守ってくれる。

 ・日生の海は、瀬戸内海の中でも特に多くの島に囲まれている。

             ↓

    閉鎖的な海域で、資源の量も限られる。

  

つまり、恵まれた環境ではありますが、

同時に弱点も抱えており、

海の環境と資源を守る工夫をしないと、

次世代にこの養殖技術を伝えることはできないのです。

 

  

●海に種をまく

 そこで、目をつけたのが、アマモを育てることです。

 アマモは、甘い藻と書きます。

 沿岸の雑草ですが、これが育てば「藻場」となり、

 魚たちがそこで産卵するようになります。

 

   

●「藻場」の効果

 ・光合成の酸素が豊富に供給されるようになった。

 ・エサになるプランクトンが増えた。

 ・アマモが強い日差しを遮って、

  夏場に牡蠣が死んでしまう率も減った。

   

もちろん、ただ種をまくだけでなく、

アマモが海に根付くように

漁師さんたちは、浅瀬のお掃除を続けています。

 

  

牡蠣の養殖は、海という畑を耕し、

そこに種をまくことから始まっています。

農業、漁業、ものづくり・・・

私の中で、この3つがつながった気がします。

 

  

日生の牡蠣には、

瀬戸内の自然の恵みが詰まっているだけでなく、

漁師さんの叡智も詰まっていました。

あの深みのある味、納得いたしました。(*^_^*)




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