岡山のお友達ができて、冬になると、
日生の牡蠣を送っていただくようになりました。
実は、それまで牡蠣の産地というと、
広島、宮城といった印象しかなく、
岡山が広島、宮城に次ぐ産地だとは知りませんでした。
「日生(ひなせ)」という町の正しい読み方も
つい最近知ったばかり・・・。
(ずっと、日生町を「にっせいちょう」と読んでいました。)
しかし、数日前の新聞に
日生町の取り組みについて書かれており、
自分の不勉強さを猛省しました。 ^_^;
そこで、改めて岡山県日生町の
牡蠣養殖について、まとめておきたいと思います。
●岡山の海の環境
・3本の一級河川(東から吉井川、旭川、高梁川)が
瀬戸内海へ流れ込み、牡蠣のエサになる植物性プランクトンを
森から豊富に運んでくる。
・潮通しの良い海が、そのエサを効率よく漁場に運ぶ。
・点在する島が、風や波から養殖用のいかだを守ってくれる。
・日生の海は、瀬戸内海の中でも特に多くの島に囲まれている。
↓
閉鎖的な海域で、資源の量も限られる。
つまり、恵まれた環境ではありますが、
同時に弱点も抱えており、
海の環境と資源を守る工夫をしないと、
次世代にこの養殖技術を伝えることはできないのです。
●海に種をまく
そこで、目をつけたのが、アマモを育てることです。
アマモは、甘い藻と書きます。
沿岸の雑草ですが、これが育てば「藻場」となり、
魚たちがそこで産卵するようになります。
●「藻場」の効果
・光合成の酸素が豊富に供給されるようになった。
・エサになるプランクトンが増えた。
・アマモが強い日差しを遮って、
夏場に牡蠣が死んでしまう率も減った。
もちろん、ただ種をまくだけでなく、
アマモが海に根付くように
漁師さんたちは、浅瀬のお掃除を続けています。
牡蠣の養殖は、海という畑を耕し、
そこに種をまくことから始まっています。
農業、漁業、ものづくり・・・
私の中で、この3つがつながった気がします。
日生の牡蠣には、
瀬戸内の自然の恵みが詰まっているだけでなく、
漁師さんの叡智も詰まっていました。
あの深みのある味、納得いたしました。(*^_^*)
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