”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

リンゴ酸とアントシアニン

2010-03-23 13:45:17 | 野菜

収穫終盤期のアイスプラントは、

酸味が増し、葉や茎に紫色が現れます。

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酸味はリンゴ酸、紫色はアントシアニンですが、

収穫終盤期に、この2つが増えてしまうのはどうしてでしょうか?

理由を調べてみました。

● リンゴ酸が増える理由

 アイスプラントは、夜間に二酸化炭素を取り込み、それをリンゴ酸に変えて

 液胞にため込みます。昼間はそのリンゴ酸を使って光合成を行います。

 しかし、葉が老化してくると、光合成能力が低下し、ため込んだリンゴ酸が

 使われずに残ってしまいます。

 そのために、酸味を強く感じてしまうのです。

●アントシアニンが増える理由

 すべての植物は、アントシアニンを合成する能力を持っており、

 一般に植物が環境ストレスを受けた時に合成されます。

 葉が老化したアイスプラントは、葉緑体が弱っています。

 その葉緑体を紫外線から守るために、アントシアニンが作られます。

 アントシアニンが日傘の役割をして、

 できるだけ長く光合成ができるように助けてあげているのです。

植物は、生まれてから死ぬまで、その場所を動けません。

それだからこそ、何としてでも生き延びようとします。

その強さ、したやかさを見習わなくては・・・と

いつも思っています。     

コメント (2)
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